救われた花嫁のブーケ

ハプニング

結婚式に贈られる、手作りのプレゼント。 手間とお金をかけ、心を込めて作成してくれる、それはとてもありがたいもの。 しかしその裏で、会場スタッフが苦労していることも、あったりするのです。 例えばこんなことが…  ある新婦は、高校時代のご友人から、「ブーケを作ってあげたい」そう申し出があったそうです。 そんな特技があるとは、知りませんでしたが、せっかくのお気持ちなので、作って貰うことにしました。 新婦と友人宅の距離は1時間ほど。 「受け取りに行くので、 できたら連絡してね」 そう言うと、 「生花だから、 作るの結婚式前日だよ。  前日の夜取りに来るのって、 大変でしょ?  当日、必ず持っていくから、 心配しないでね」と。 事前にその作品を、見ることができないのは、ちょっぴり心配だけど、信じてお任せすることにしました。    ♡ 当日、挙式前の早い時間に、友人はブーケを持ってきてくれました。 真っ白な花とグリーンで作られた、とても素敵なキャスケードブーケでした。 想像以上の出来栄えに、お願いして良かったと、新婦は心から嬉しく思いました。    ♡ 挙式が済み、披露宴の開始時刻が過ぎました。 まだ、新郎新婦のお支度が、整っていないようです。 一応状況を確認するため、様子を見に行きました。 すると… ご入場口から少し離れたところに、新郎新婦の姿を確認できました。 ではもう間もなくだろう…と、会場に戻ろうとしましたが、ブーケを持つ新婦の手元で、介添えさんが何やらごそごそしています。 近くまで行き、どうしたのかと尋ねると… ブーケのお花が、ポロポロと、取れているではありませんか。 もう開宴時刻は過ぎています。 作り直す時間など、もちろんありません。 しかしまさか、花をポロポロ落としながら歩くわけにも、ブーケなしというわけにもいきません。 テープやワイヤーの予備はないため、可能なところは、テープを剥がして巻き直し、針と糸を使って固定していきます。 新婦はその作業の様子を、心配そうにじっと見つめています。 「ごめんなさい。 もう、これ以上は無理です」 介添えさんの言葉を合図に、新郎新婦、ご入場となりました。    ♡ 幸運にも、この時の介添えさんは、フラワーアレンジメントの、資格をお持ちでした。 だからこそできた、素晴らしい応急処置でした。 もし、何の知識も技術もない、介添えさんだったとしたら、どうなっていたことでしょう。 せっかくご友人が贈ってくれた、心のこもった手作りブーケを、お色直しの瞬間まで、ちゃんと使うことができたのも、この介添えさんのお陰でした。    ♡ フラワーアレンジメント、着付け、お裁縫など、自主的に学ばれている介添えさんも、多くいらっしゃいます。 結婚式に携わるからには…と、万が一に備えているのです。 そのような心構えが、万が一の場合のみならず、普段のきめ細やかな心配りにも、繋がっていると言えるでしょう。 そしてプロフェッショナルに、支えられているからこそ、新郎新婦も、一生に一度の大切な日を、安心して過ごすことができるのだと、改めて感じさせられました。    ♡ 蛇足にはなりますが… 生花のブーケは、重さに耐えきれなくなってしまう、可能性があるそうです。 キャスケードブーケのように、高度な技術が必要なブーケは、特に注意が必要とのこと。 プロでない方が手作りされる際には、くれぐれもお気を付けくださいませ。続きを読む

結婚相手に求めることとは?

出逢い

恋人募集中や婚活中の時には、誰しも「相手への条件」を、ある程度持っているものでしょう。 身長?職業?年収?家庭環境? でも、実際に結婚を決意したのは、その条件をクリアしたから…というわけではないようです。 では、結婚の決め手に繋がった、相手の一番好きなところとは、何だったのでしょうか?  新郎→新婦の好きなところ・明るい・優しい・面白い・無邪気・家庭的・前向き・頑張り屋・理解がある・いつも笑顔・よく気がつく・思いやりがある・しっかりしている   ・   ・新婦→新郎の好きなところ・誠実・優しい・穏やか・おおらか・心が広い・嘘をつかない・思いやりがある・何でも話してくれる・私のことを1番に考えてくれる・友達を大切にしている・両親を大切にしている・私の両親のことも大切にしてくれる   ・   ・   ♡ 新郎新婦から直接お聞きした、「相手の好きなところ」について、多いものを記載してみました。 意外と、平凡です。    ♡ 新郎としては… 仕事から帰った時、明るく優しく笑顔で迎えてくれる。 休みの日には、穏やかにのんびりと過ごさせてくれる。 仕事の疲れや、職場での嫌なことを、癒すことのできる奥様や家庭が、必要であり理想なのでしょう。 また、将来のことを考え、子育てにふさわしい環境づくりや、子どもに対する教育など、しっかりおこなうことができる相手を、本能的に選んでいるのかもしれません。 相手の好きなところについて、「美人」「可愛い」という点を、挙げる人もいますが、それが結婚の決め手になったという人は、あまりいません。    ♡ 新婦としては… いざとなったら、自分や家族を命がけで守ってくれる。 自分と家族のことを一番に考え、大切にしてくれる。 浮気はしない。 遠い将来のことまで考え、末永く幸せに暮らすために、旦那様となる人の人格を、重要視しているようです。 もちろん、生活するためにはお金が必要です。 少ないより多い方が良いと、誰もが思うでしょう。 でも、収入金額は、結婚の1番の決め手には、なっていないようです。 そもそも、正式なお見合いなどの場合を除き、お付き合いの段階では、年収の話などなかなかできないものです。 つまり、「この人と結婚しよう」と思った段階で、相手の年収を知らない人も多いわけです。 収入の多い少ないに関わらず、また、収入金額を知っているいないに関わらず、最終的にはそこではなく、人柄で相手を選んでいることが、多いということが推察されます。    ♡ 男女平等の世の中、女性の社会進出なども増え、男性・女性の区別が、なくなってきているようにも思えます。 しかしながら、やはり結婚相手に求めるものは、新郎は、新婦の女性らしさ、新婦は、新郎の男性らしさ、なのかもしれません。 結婚する・しないに関わらず、また未婚・既婚に関わらず、男性らしさ、女性らしさは、常に磨いておきたいものです。  ※私個人の意見であることを、ご理解ご了承ください。続きを読む

披露宴のスライド上映に秘密?

プロフィール映像

今は、いつでも簡単かつ大量に、写真撮影ができる時代になりました。 しかしながら、新郎新婦が子どもの頃といえば、20年以上前? となると、まだスマホも無く、カメラもフィルム時代。 今ほど頻繁に写真を撮る機会は、なかったかもしれません。 そのためか、プロフィールビデオなどの制作にあたり、「写真がない!」そう悩む方もいらっしゃいます。 そして、こんな秘密の話を、打ち明けてくれた人もいました。  ある披露宴で、スライドの上映がありました。 新郎新婦の写真を一枚一枚映し出し、それに合わせて、ナレーションを入れるというものです。 プロフィール写真は、ビデオでの上映が主流となっていますが、ナレーションを入れるとなると、録音よりもリアルの方が手軽です。 スライド上映であれば、お客様の反応を見ながら、タイミングの調整ができ、アドリブを入れることも可能なため、会場全体の一体感も期待できます。 その新郎新婦のケースでは、お互いの成長過程を逐一比較できるよう、同じ時代の写真を、同じ枚数選び、交互に披露することとなりました。 生まれたばかりの新郎↓生まれたばかりの新婦↓1歳の新郎↓1歳の新婦 こんな具合です。 一人っ子の新郎は写真が多過ぎ、二人姉妹の新婦は写真が少な過ぎ、双方のバランスを取るのが、とても大変だったそうです。 それでも打ち合わせの際には、なんとか同じ年代・同じ枚数の写真を、用意してきてくれました。 ナレーション原稿を作るために、写真を一枚一枚見ながら、エピソードなどをお聞きしていきます。 新郎側のお話が済み、次は新婦側です。 まず1枚目の写真を見ながら、生まれた時のお話を伺いました。 そして、2枚目に移ったその時でした。 新婦の口から、びっくりするような話が、飛び出したのです。 それは…    ♡ 「ここから数枚は、 私の写真ではありません!」 えっ? 「私、写真ないんです」 なぜ? 「実は私、 姉とそっくりなんです。  両親にとって姉は初めての子で、 嬉しかったのと珍しかったのとで、 写真は物凄くたくさん撮りました。  そして、 6歳違いで生まれたのが私です。  1枚目、生まれた時の写真は、 確かに私の写真です。  でも、 そこから先は、 同じ顔だから…という理由で、 私の写真は撮っていないんです」 そんなことが…。 「だから、 姉の写真にしちゃいました。  内緒にしてくださいね」 内緒は…もちろんです。 でも…それならば、その時代の写真は無しにして、ご自身が写っているものを、ご披露した方が良いのでは…? 「いいんです。  姉の写真を使うことで、 新郎とのバランスもとれるし…。  ほんとソックリなので、 両親と姉以外の人には、 絶対にバレないはずです!」    ♡ 結局、新郎側の枚数を調整し、最小限度3枚だけ、お姉様の写真を使うことになりました。    ♡ ご披露宴当日、新婦がおっしゃっていた通り、どなたにも気付かれることは、ありませんでした。 もちろん、ご両親とお姉様はわかったようで、微妙な表情をなさっていましたが…。    ♡ 当日の新婦とご家族の様子から見て、お姉様だけが可愛がられていたとか、そういう訳ではないようです。 むしろ、愛情たっぷりに育てられたからこそ、抵抗なくお姉様のお写真を、使うことができたのでしょう。 そもそも、問題があるご家庭なら、スライド上映をなさろうとは、思わないでしょうから…。    ♡ お約束通り秘密は守りました。 新郎新婦にも喜んでいただき、お客様にも楽しんでいただけました。 でも、本当にあれで良かったのか?と、何となくモヤモヤした気持ちになるのは、はたして私だけでしょうか…。  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。続きを読む

会社は出逢いの場?

出逢い

出逢いって本当に色々。 その中で、昔も今も相変わらず多いのが、職場での出逢い。 共有する時間も長く、仕事ぶりや、人柄などを見て、心惹かれていく… 社内で出逢うって、どんな感じなのでしょう?  《同期入社》 「入社時から気になった」「一目惚れ」という人もいれば、「全く何も感じなかった」「好きになることはないと思った」という人まで色々です。 でもやはり、不安な時、悩みがある時、頼りになるのは同期。 相談したり、相談に乗ったり、また、一緒に遊びに行ったりするうちに、いつしか自然と、お付き合いが始まっている、そんな人が多いようです。 《社員旅行で》 「仕事の時とは、 違う一面を見てドキッとした」「気が利く子だなあ〜と思った」「仕事では厳しくて怖いが、 プライベートでは優しかった」 仕事中にはわからなかったこと、普段とは異なる雰囲気… 仕事から解放された空間だからこそ、ゆとりのある心で、相手を見ることができるようです。 また、大きな会社では、社員旅行で初めて顔を合わせることも。 普段電話では、仕事上のやりとりがあるものの、会ったことはない相手。 「初めて会った気がしなかった」「素敵な人でビックリした」 会うのは初めてでも知った仲、お互い話題に困ることはないため、意気投合しやすいのかもしれません。 《どちらかが指導係》 新しい部署に配属された際、仕事を教えてくれた相手に恋をする。 「すごく優しかった」「丁寧に教えてくれた」「悩みまで聞いてくれた」 人って不安が大きい時には、優しさが心にしみるもの。 恋が生まれるのも、そんな瞬間なのかもしれません。 《先輩や同僚》 「失敗した時、フォローしてくれた」「自分がミスした時、 その責任をかぶってくれた」「残業を手伝ってくれた」 いつも一番近くにいて、信頼関係で結ばれている。 それが恋に発展しても、何ら不思議はありません。 《上司》 「カッコイイ」「仕事ができる」「優しい」「スーツ姿が素敵」 見た目だけでなく、仕事もでき、さらに優しい。 包容力ある大人の魅力に、憧れから恋へと発展することも。 10歳年上、20歳年上などと、年の差婚が多いのも頷けます。    ♡ 相手が会社の人であれば、仕事ぶりも人柄もよくわかります。 ですからお付き合いしても、「こんなはずじゃなかった」ということが、少ないのでしょう。 また、仕事への理解もあり、年収などもある程度わかるため、結婚へも発展しやすいと考えられます。 「社内結婚は絶対イヤ!」という人も多いようですが、良い出逢いがないとお悩みなら、一度社内を見渡して見るのも、婚活の一つになるかもしれません。続きを読む

「忌み言葉」披露宴で、つい…

スピーチ

「忌み言葉」というものがあります。 結婚式・披露宴では、別れや不吉なことを連想させる言葉は、使ってはいけないとされています。 特にスピーチをする際には、誰もが気を遣うことと思います。 しかし、そうは言っても、忌み言葉を瞬時に、他の言葉に置き換えるのは、よほど慣れていても、とても難しいものです。 ですから、つい使ってしまう方、結構いらっしゃるものなのです。 そう、こんな風に…  ケース1【スピーチの定番】 「最後になりますが、 新郎新婦の末永いお幸せをお祈りし、 私からの祝辞を、 終わらせていただきます」 スピーチの締めに使われる言葉、とても多く聞かれます。    ♡ ケース2【その場で急に思いつく】 ある新郎新婦は、居合道をなさっていたことから、ウエディングケーキ入刀は、「ナイフ」ではなく、「真剣」が使われました。 その直後の乾杯スピーチで… 「ケーキが真っ二つに、 スパーンと切れてしまうかと、 ヒヤヒヤしておりましたが、 切れることなくホッとしました。  ですから、 お二人のご縁も切れることなく、 永遠に結ばれていることでしょう」 きっと瞬時に思いついたのでしょう。 ご本人は上手いことを言ったと、満足だったかもしれません。 でも、「切れることなく」と、「切れる」を打ち消しても、忌み言葉でなくなる訳ではありません。    ♡ ケース3【余興とスピーチ】 余興として、実演が多いものの一つに、「空手」があります。 その場合、必ずと言って良いほど、「瓦割り」がおこなわれます。 そもそも、「割る」ということ自体、あまり縁起の良いイメージでは、ありません。 しかし、武道としてのパフォーマンスですから、マイナスイメージには、繋がらないのかもしれません。 ただし…「お二人の愛の力が加わったのか、 見事◯枚も割ることができました」 スピーチの中で、つい言ってしまうのです。 風船を使った余興でも… 「割れてしまってすみません。 代わりの風船も用意していないので、 割れたままですが、 これで終わりにしたいと思います。  本当にすみません」 全然謝ってないし…って思われます。 余興の方に神経を配っていると、スピーチの方にまで気が回らない、そういう人も多いようです。    ♡ 日常の生活では、使っても何ら問題ない言葉だけに、結婚式の場でも、ついうっかり使ってしまいがちです。 結婚式は新郎新婦にとって、新生活のスタートラインです。 別れや不幸をイメージする言葉は、お二人にはありがたくないもの。 自信のない方は、一度スピーチ原稿を作って、チェックしてみることを、おススメいたします。 新郎新婦の、末永いお幸せのために… 追記もし忌み言葉を使ってしまった場合、そのままスルーしてください。訂正やお詫びをすると、かえって強調してしまうことに、なってしまいますので、くれぐれもお気をつけください。  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。 続きを読む

披露宴中盤、親族が消えた?

出席者

結婚式・披露宴と言えば、ご親族が一堂に会する場でもあります。 日頃あまり交流の機会がないご親族は、新郎新婦の晴れ姿をご覧になるのも、久しぶりにお会いできるのも、とても嬉しいことでしょう。 しかし、お色直しを済ませ再入場した時、親族一同、ごっそりいなくなっていたとしたら…  大阪出身の裕也さん(仮名)は、東京の大学を経て、東京の企業に就職されました。 新婦は同じ会社の同僚、つまり、職場結婚です。 結婚式は、会社のある東京でおこなわれました。 新婦側のご親族は、皆、東京近郊にお住まいでしたが、新郎のご両親・ご親族は、大阪からお越しになりました。    ♡ 挙式・披露宴は、和やかな雰囲気で進行し、ご出席の皆様も、お喜びくださっているご様子です。 そして、新郎新婦はお色直しのため中座され、お色直しのあとは、お二人が楽しみにしていた、キャンドルサービスがおこなわれます。    ♡ ドライアイスの真っ白い煙に包まれ、新郎新婦が入場しました。 ところが… 新郎側のご親族席には、誰もいません。 ご両親が、ポツンと取り残されたように、座っているだけだったのです。    ♡ ご親族一同様は…お帰りになりました。    ♡ 東京・新大阪間は、新幹線で2時間半程度。 ご出席者のことを考え、挙式・披露宴は、昼間の時間帯を選びました。 遠距離ではありますが、時間的には、日帰りでも全く問題ありません。 しかし… どうやら、計算違いだったようなのです。    ♡ 新郎新婦のご入場直前、ご親族が引き出物の袋を持って、続々と会場を後にする姿を見て、急いで追いかけて尋ねると… 新幹線の時間に、間に合わないというのです。 「もう2時間経ったし…」と。 つまり、披露宴は2時間でお開きになると、思い込んでいたそうなのです。 そして、それに合わせギリギリの時間で、親族のお一人が全員分のチケットを、とってしまったのだとか。 今から変更もできないし、人数も多いし、高齢の方もいらっしゃるし… それで、帰ることにしたのだそうです。 ご親族およそ30名。 3テーブルが、空っぽになってしまいました。 そのあと、ご友人たちがスピーチや歌で、大いに盛り上げてはくれましたが、30名分の空席は、とても寂しく感じました。    ♡ ここまで大勢でというのは、珍しいケースではありますが、新幹線や飛行機の関係で、途中でお帰りになる方、よくお見掛けします。 せっかくのおめでたいお席、たとえ一席でも、空席になるのは寂しいものです。 後のご予定がない限り、お開きまで、新郎新婦をお祝いしてあげて欲しい。 披露宴のお時間は、ホテルや結婚式場によって異なります。 そして、スピーチや余興の関係で、予定よりも、長引いてしまうこともあります。 飛行機や新幹線等のチケットを、お買い求めの際には、十分ゆとりを持っていただけたら…そう願っています。  ※本文中の内容は、   事実に基づくフィクションです。続きを読む

花嫁のドレスが破れた理由?

ハプニング

キャンドルサービスの際に、とても心配になるのが、新郎新婦の衣装。 なぜかといえば、ゲストも盛り上がっているだけに、新郎新婦の衣装までは、気が回らないからです。 はしゃぎ過ぎているお席では、飲み物をこぼさないか?お皿をひっくり返さないか?ヒヤヒヤすることも少なくありません。 そしてとうとう、こんなことが、起こってしまったのです。   あるご披露宴で、新郎のご友人たちが、過剰に盛り上がっていました。 子どもみたいに、会場内を走り回っている人もいました。 落ち着きがない、というのでしょうか、とにかくじっとしていないのです。 お酒もかなり入っているようです。 こういう人が一番危ない。 何をするか、行動が全く読めないからです。    ♡ キャンドルサービスの時には、益々その動きに拍車がかかりました。 新郎新婦の動きに合わせ、各テーブルで茶茶を入れる。 テーブルごとの写真撮影にも、ちゃっかり入ってしまう。 新婦もだんだんと、ムッとした表情を見せるように、なっていきました。 そしていよいよ、自分たちのテーブルへの点火。 ご友人たちの騒ぎっぷりは、最高潮に達しました。 しかしながら、何とか無事に、点火と写真撮影を済ませ、新郎新婦は次の席へ。 と、その時、大変なことが起こってしまったのです。    ♡ 写真撮影の際、新婦の隣にいた男性。 撮影が終わったため椅子の位置を直し、勢いよくその椅子に腰を下ろしました。 新婦が歩き始めたのと、ぴったり同じタイミングでした。 新婦がよろめきました。 ドレスが、強い力で引っ張られたのです。 引っ張ったのは… 椅子でした。 椅子の足が、新婦のドレスの上に、乗っかっていたのです。 まさかドレスの上に椅子を置かれ、その上に座られたとは知らない新婦。 反射的に、更に強く引っ張ってしまいました。 ドレスは、柔らかなレース素材。 強い力がかかれば、どうなってしまうかは、言うまでもありません。 「ひどーいっ!」 新婦は、悲鳴とも言えるような声をあげました。    ♡ 介添えさんも、ドレスさばきには、十分気を配っていますが、このタイミングの一致には、どうすることもできませんでした。 そして、その男性はといえば、もう友人との話に夢中になっていて、ドレスを踏んでいることには、全く気付いていません。 介添えさんが声をかけても、全く聞こえていない様子。 キャプテンが椅子を持ち上げ、やっとドレスは椅子の足から、解放されました。 男性は一瞬、キョトンとした表情を見せましたが、またすぐに何事も無かったかのように、友人たちとの会話に戻っていきました。 もちろん新婦の叫びも、その男性の耳には、届いていませんでした。    ♡ 高砂席に座った新婦の後ろでは、介添えさんが、針仕事をおこなっていました。 花束贈呈シーンまでには、何とか目立たないようにしてあげたい。 大きく破けてしまった部分を、時間と戦いながら、必死の思いで縫い合わせてくれました。    ♡ 何日もかけて選んだ、お気に入りの素敵なドレスも、そのままの美しい形で、ゲストにお披露目できていたのは、わずか10分程度。 そして、よりにもよっておめでたい結婚披露宴で、ドレスが破れるなんて… 新婦の悔しさは、容易に想像できます。 新郎が話していなければ、その男性は、今でもその事実を、知らないかもしれません。   ♡ 新郎新婦は、お客様に喜んでいただけることを、一番に考えているでしょう。 しかしながら出席者の方も、新郎新婦のことを一番に考えて欲しい。 羽目をはずす機会は、普段いくらでもあるはず。 ただの飲み会ではなく、新郎新婦にとっては、一生に一度の、結婚披露宴だということを、どうか忘れないでいただきたい、そう心から願っています。  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。続きを読む

二度と会いたくない人と結婚?

出逢い

「運命の人は、 出逢ったその瞬間に、 わかるものだ」などと言われることがあります。 しかし、実際にはそのような人は希です。 出逢った時には、印象が悪かった、好みではなかった、嫌いなタイプだった… そんなマイナスイメージから、恋に発展するケースは山ほどあります。 二度と会いたくない… そこまで思った相手と、結婚しちゃった人もいます。  郁男さん(仮名)は、ある有名な運送会社の社員です。 入社してから5年、配車の仕事に携わってきました。 つまり、会社内での勤務でした。 しかし、そろそろ結婚も考える年ごろ。 お相手はいませんでしたが、将来に備えてもっと稼ぎたい、そう思うようになりました。 そして、労働の大変さは承知の上で、内勤よりも給料の良い、ドライバーを志願したのです。 その願いは受け入れられ、郁男さんはドライバーとして、勤務することになりました。    ♡ そして迎えた、記念すべきドライバー・デビューの日。 しかしその日は何と、ゴールデンウイークの真っ最中。 当然のことながら、道は渋滞しています。 これまで幾度か手伝いで、トラックに乗ることはあったため、初日ではありましたが、助手なしの一人での走行です。 通常の渋滞と違い、異常とも言える車の数。 到着のメドも、全く立ちません。 お届け先はある有名デパート。 ゴールデンウイーク中ですから、先方も交通事情は、理解してくれているハズでした。 しかしながら、ようやくたどり着いたのは、予定から5時間も後のこと。 文句を言われることは、当然覚悟していました。    ♡ 「何やってるのっ!」 「今、何時だと思ってるのっ!」 「幾ら何でも遅すぎでしょ!」 いきなり怒鳴られました。 もの凄い剣幕です。 その人は、フロアーマネージャーの女性でした。 「手伝いなさいよね!」 有無を言わせず、バックヤードに連れて行かれ、本来やるべき仕事以上のことを、手伝うはめになってしまいました。    ♡ 仕事を終えた郁男さんは、ぐったりしていました。 ゴールデンウイーク中なんだから、渋滞は分かっていたハズ。延着も了承していたハズ。 それなのに… 何もあんな言い方しなくたって。 帰りも渋滞に巻き込まれながら、考えるのはマイナスなことばかり。 「何でドライバーなんて、 志願しちゃったんだろう」 「よりにもよって、 ゴールデンウイークが初日なんて」 「あのデパートは、 もう絶対に行きたくない」 「あの女性にだけは、 もう二度と会いたくない」    ♡ それから1週間後、配送先はあのデパートでした。 それも、あのフロアの荷物でした。 嫌だ嫌だと思っていると、悲しいかな、現実になってしまうものです。 しかし、仕事なので仕方ありません。 「あの女性がお休みだといいな…」 そんな淡い期待を抱きながら、デパートへ向かいました。 ゴールデンウイークが明け、今日は予定通りに到着できました。 ちょっとホッとはしましたが、前回のことを蒸し返して、きっと怒鳴られるだろうと想像し、気分は相変わらず重いままでした。 とりあえず怒鳴られる前に、謝ろう…そう思いました。    ♡ 休みだったらいいのに…という淡い期待は叶わず、やはり対応したのは、あの女性でした。 そして顔をあわせるなり、「先日はごめんなさい!」そう謝りました。 でも… 謝ったのは郁男さんではなく、何と彼女の方だったのです。    ♡ ゴールデンウイークといえば、デパートにとって繁盛期。 忙しさで大変だったところに、荷物が遅れて届き、イライラが爆発してしまったとのこと。 彼女はあの日以来、そのことをずっと気にしていて、次に会ったら謝ろうと思っていたそうです。 「何だ、 いい人だったんじゃないか」    ♡ 郁男さんと、5歳年上の彼女は、仕事で顔を合わせるごとに、親しくなっていきました。 そして、初めて会ったあの日から、ちょうど2年後、お二人は入籍しました。    ♡ 出逢った瞬間に、何も感じることはなくても、たとえマイナス印象であったとしても、もしかしたら運命の赤い糸は、繋がっているかもしれません。 運命の人、あなたは見逃していませんか?  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。続きを読む

披露宴での余興、出席者全員?

余興

社内の誰かが結婚する時には、披露宴で余興をおこなうのが恒例、そういう会社も多いものです。 でも、披露宴のたびに、同じことをするわけにもいかない。 今回はどうしよう…? こんな素晴らしい余興を、思いついた人たちがいました。  仲間で一緒に何かしてあげたい、そういう気持ちがありながらも、学生時代の友人だと、仕事の関係・住まいの関係で、なかなか集まることができません。 その点、職場の仲間であれば、毎日一緒に過ごしているため、集まるのは容易いことです。 しかし、本人に知られず練習するのは、結構大変だったりもします。 それでも、同僚のためなら…と、仕事の後に、遅い時間まで頑張ってくれるのは、本当にありがたいものです。    ♡ 典子さん(仮名)は、音楽関係の会社に勤めるOLさん。 音楽関係といっても、典子さんは事務職のため、直接音楽に関わることはない部署でした。 しかし社内には、音楽に秀でている人がたくさんいます。 ですから披露宴の時には必ず、歌ったり、楽器の演奏をしたり、そういう音楽関係の余興が、恒例となっていました。 今回は、どのような余興を、披露してくれるのでしょうか? 本人には内緒で、着々とその準備が進められていました。    ♡ 当日披露されたのは… ハンドベルの演奏でした。 学校で習ったことがある人も、いるかもしれませんが、あのイメージとは全く違います。 音楽のプロが演奏すると、ハンドベルでここまでできるのか?というほど、それはそれは素晴らしいものでした。 ベルの音色も、結婚披露宴にはぴったりです。 新郎新婦も出席者も、会場全体が感動に包まれました。 演奏が終わると、大きな拍手が起こり、あちらこちらからアンコールの声が。 すると、タクトを持った指揮者が、ハンドベル演奏者たちの方ではなく、ゲストの方を向いて立ちました。 タクトを上げると、会場は「無音」というくらい、シーンと静かな状態になりました。 指揮者の合図で、演奏が始まりまりました。 そして…    ♡ ♬happy birthday to you happy birthday to you happy birthday dear 典子さん happy birthday to you ♬    ♡ ハンドベルの演奏で、出席者全員による大合唱。 そう、この日は、典子さんのお誕生日でもあったのです。    ♡ 新郎新婦がお色直しで中座している間、同僚たちは、出席者全員に参加協力をお願いしました。 もちろん異議を唱える人など、一人もいません。 そして、みんな一生懸命に、何度も練習がおこなわれました。 そして、一人ひとりの想いが一つに集まった、世界でたったひとつの、大きな素晴らしいプレゼントとなりました。    ♡ 二人のために何かをしてあげたい、披露宴に出席している人なら、みんな同じ気持ちでいるはず。 しかし、それを形にして伝えることは、とても難しいものだと思います。 もしあなたなら、新郎新婦へのお祝いの気持ちを、どのように伝えますか?  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。続きを読む

花嫁のドレス、同じ?

ドレス

披露宴の衣装、あなたなら、どのように選びますか? 色?デザイン?新郎または新婦に選んでもらう?    ♡ あるドレスに一目惚れした新婦、迷うことなく、そのドレスに決めました。 ところが… 披露宴当日、予期せぬことが、起こってしまったのです。  その新婦が選んだドレスは、白地に大きな黄色の花が、いくつも鮮やかに描かれた、とても華やかなものでした。 若くフレッシュな印象の花嫁には、とても良くお似合いで、出席者からも絶賛を浴びていたのです。 このドレスを選んで、本当に良かった。 幸せいっぱいの想いで、ご披露宴は無事お開きとなりました。 そして立礼へ。 「可愛い〜」という声を、たくさんかけて貰いながら、出席者をお見送りをしていました。 と、その時です。 同じフロアで披露宴をしている新郎新婦が、近くを通りかかりました。 ちょうどお色直しを済ませて、会場へと向かう途中だったのです。 えっ! 新婦も出席者も、一瞬、固まりました。 あちらの新婦も、あっ!というお顔をなさっていました。 そう、二人の新婦は、色も柄もデザインも、全く同じドレスを、お召しになっていたのです。    ♡ 街を歩いていて、同じ洋服を着ている人に会うと、ちょっと嫌な気持ちになりませんか? それが、「花嫁」という状況だったとしたら、比べ物にならないほど、大きなショックを受けるハズ。 新婦の顔からは、笑顔が消え、今にも泣き出しそうな表情に、なってしまいました。    ♡ 実はこのドレス、ブライダルフェアの模擬披露宴で、モデルさんが着用していたもの。 その結婚式場オススメの、ドレスだったのでしょう。 そして二人とも、ブライダルフェアを見て、その姿に憧れ選んだものと思われます。    ♡ 一点ものや、オーダーメイドでない限り、他にも同じドレスをお召しになる人は、いらっしゃって当たり前です。 しかしながら、まさかばったり会うとは、想像もしていなかったでしょう。 でも、持ち込み衣装ではありませんので、衣装さんが気づかないハズありません。 同じ日、同じフロア、同じ時間帯の、花嫁同士が会ってしまうことは、十分予測できたでしょう。 この結婚式場の方針はわかりませんが、なぜ一言忠告してあげなかったのかと、とても残念でなりません。    ♡ きっと、レアケースだとは思いますが、無いとは言えません。 忠告してくれないなら、自分で防ぐしかありません。 特に、結婚式場内でレンタルする際には、同じ時間帯に、同じドレスの人はいないか、ご自身で確認しておいた方が、安心なのではないかと思います。 老婆心ながら…。  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。  なお、  式場や衣装さんの方針はそれぞれであり、  それを否定するものではありませんので、  誤解なきようお願いいたします。  また、  披露宴当日、同じドレスの人と、  出会っても良いとお考えの方には、  当てはまりませんのでご了承ください。続きを読む