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出逢いは偶然?それとも…?

出逢い

人生で起こることは、「偶然」ではなく「必然」だと、よく耳にします。 人と人との出逢い、特に新郎新婦の出逢いには、神秘的なものを、感じずにはいられません。 全く予期しない場所で、結婚相手と出逢っている人、本当に多くいらっしゃいます。 このケースもそうでした。  佳子さん(仮名)は、30歳。 会社では新人教育を担当するなど、責任ある立場になってきました。 仕事に加えて後輩の指導をする日々は、心身ともに疲労が大きく、休日は一日中家に閉じこもり、もっぱら食べることと寝ることで、ストレスを解消していました。 ところが気になるのは、最近ちょっと太り気味であること。 運動しないとヤバイな…と、思い始めていました。 しかし、自分に甘い佳子さんは、ジョギングやストレッチなど、自分一人で黙々とおこなうものは、続けられる自信がありませんでした。 そこで思いついたのは「水泳」 実は佳子さん、高校時代には水泳部に所属しており、県大会での優勝経験もあるほど、優秀な選手だったのです。 高校卒業と同時にやめてしまいましたが、水泳だったら続けられそうです。 そういえば家からそう遠くない場所に、設備の整った大型のプールがあることを、思い出しました。 とりあえず見学に行ってみよう、そう思いました。 噂に聞いていた通り、立派な建物でした。 また泳げる!と、高校時代を思い起こし、ワクワクしながら建物に近づきました。 ところが… 「清掃のため本日休業」 という張り紙がありました。 あ〜あ、せっかく運動する気になったのに…と、がっかりしてしまいました。 また来週の休みに出直すしか、ありません。 それまでに気が変わっちゃうかも。 そんな風に思いながら帰りかけた時、女性から声をかけられました。 「あちらのテニススクールの者です。 見学していらっしゃいませんか?」と。 女性が指し示す方向を見ると、通りを渡った向こう側に、体育館のような建物がありました。 その建物の中に、テニスコートがあるようです。 テニスに興味はありませんでしたが、せっかくここまで来たのだからと、その女性について行きました。 できたばかりの綺麗な施設。 みんな楽しそうにレッスンを受けています。 先ほどの女性だけでなく、どのスタッフも親切で感じが良く、丁寧に説明してくれました。 「体験レッスンもできますよ。 無料なのでいかがですか?」 テニスの経験は体育の授業だけでしたが、もともとスポーツが得意な佳子さんは、ちょっとやってみたいなという気持ちに、なっていました。 「はい、お願いします!」 やってみると、これが楽しい楽しい。 さらに、「運動神経抜群ですね。 素晴らしいなあ〜」と褒められ、すっかりいい気分に。 「検討します」と言うつもりだったのが、「入会します」とつい言ってしまったのです。 そして次のお休みから週一で、通うことに決定しました。    ♡ あの日から1年、佳子さんは結婚式を挙げました。 新郎は、あのテニススクールの、インストラクターでした。 佳子さんはすぐに上達し、スクールだけではなく、プライベートでも、彼とテニスを楽しむようになり、自然と交際がスタートしたそうです。 おじいちゃんとおばあちゃんになっても、ずっと二人でテニスを楽しみたい、佳子さんは、幸せいっぱいの笑顔で、そう話してくださいました。 ちなみに水泳は? 「結局行きませんでした」と。    ♡ もしもあの日、スイミングスクールが営業していたら、二人は出逢っていなかったでしょう。 いえ、もしかしたら、水泳を思いついたのも、あの場所に行ったのも、テニススクールで働く新郎と、出逢うためだったのかもしれません。 運命のレールって、どこに向かって敷かれているのか、全くわからないものです。  ※本文中の内容は、  事実に基づくフイクションです。続きを読む

出逢いは、代理婚活?

出逢い

結婚したいけど出逢いがない…そうお悩みの方も多いことでしょう。 理由は様々ですが、出逢うための行動を起こしていない、もしくは、出逢うための行動を起こせない、そのような人も大勢います。 ある新郎新婦の場合は後者、つまり、行動を起こせないタイプでした。 そんな二人が、どうして結婚できたのでしょうか?  新郎45歳 国家公務員新婦29歳 家事手伝い 二人ともおとなしいと言うより、コミニュケーションが苦手でした。 ですから、グループで遊びに行ったり、サークルに入ったり、合コンに参加したり…そのようなことができるタイプでは、全くありませんでした。 新郎は、「自分は女性に縁がない。 一生独身でも良い」そう思っていました。 新婦は、「実家暮らしで何一つ不自由なく、 このままでも構わない」そう思っていたのです。 しかし、ご両親の想いは違いました。 新郎のご両親は、自分たちの元気なうちに、何とか結婚して欲しい…そう願っていました。 新婦のご両親は、30歳になる前に、結婚して幸せになって欲しい…そう願っていたのです。 とは言っても、結婚相談所は嫌がるし、息子・娘の性格では、婚活パーティーなどもってのほか。 そんな時、たまたまテレビで見たのです。 「代理婚活」というものを。 両家の両親とも、「これだ!」と思いました。    ♡ 「代理婚活」「親コン」言い方は色々だと思いますが、読んで字の如く、本人の代わりに、親が婚活をおこなうものです。 スタイルも様々あるようですが、このご両親が選んだのは、お見合いパーティーでした。 参加するのは親のみ。 普通のお見合いパーティーと、内容はほぼ同様のもので、本人ではなく親だけが参加します。 親同士のお見合いが成立したら、後日、本人同士のお見合いを、おこなうというシステムです。    ♡ 両家とも、息子・娘には内緒で、代理婚活を始めました。 しかし、親の話やプロフィールを見ても、なかなかピンとくる方がいません。 それでもご両親は諦めず、幾度も参加を重ねました。 そして… ついに「この人!」と思える人に、巡り会うことができました。 しかしそれは、相手の子に対してのものではなく、親に対してのものでした。 つまり、親同士が意気投合したのです。 「親を見れば子がわかる」 絶対にうまくいくと、ご両親同士は直感したそうです。 ご両親の勘は見事的中し、子ども同士もお互い一目で気に入り、お見合いから3ヶ月後に、結婚式を迎える運びとなりました。    ♡ 「代理婚活」は賛否両論、どちらかと言えば、反対の方が多いかもしれません。 ・親と子どもの趣味は違う・親の押し付け・ファザコン・マザコン そのような感じ方もあるでしょうし、実際そういう人もいるかもしれません。 その一方で、・親同士が仲良くしてくれる・子どもと義父母の関係が円満・親の反対がない 色々な長所もあるようです。    ♡ この新郎新婦は、16歳もの年の差婚。 もし恋愛結婚だったとしたら、親の反対で成就しなかった可能性も、無いとは言えません。 ですから方法はどうであれ、きっとこれも、運命の出逢いだったのだと、私は思います。  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。  尚、「代理婚活」を勧めるものでも、  否定するものでもないことを、  ご理解・ご了承ください。続きを読む

一目惚れ、その恋は叶うのか?

出逢い

好きな人ができると、何だか俄然やる気が出る人って、世の中にはたくさんいるものです。 「火事場の馬鹿力」的なパワーには、圧倒されるものがあります。 そしてその結果、仕事も結婚も手に入れてしてしまった、とてもラッキーな人もいるのです。  実さん(仮名)は、ある一流大学に進学しました。 しかし、せっかく第一志望の大学に入れたものの、将来やりたいことも見つからず、それゆえ勉強にも力が入らない。 合コンに誘われるもあまり気乗りせず、口実を作っては断っていました。 つまり、何に対してもやる気が起こらない、そんな学生生活を送っていたのです。 ただそんな彼にも、夢中になれる唯一の趣味がありました。 それは「車」 とは言っても、まだ自分の車を持つには至らず、もっぱら雑誌を読みふけったり、たまにレースを見にいくことで、その欲求を満たしている状態でした。    ♡ そんなある日のこと、車のショールームを訪れました。 以前からそのメーカーの車には、強い憧れを持っていましたが、ショールームに行くのは初めて。 その日も、たまたま通りかかったので、ふらっと入ってみただけでした。 そこで目に飛び込んできたのは、キラキラと眩いほどの輝きを放っている、憧れのカッコイイ高級車! ではなく… ものすごく綺麗な「女性」でした。 そして彼は思いました。「この女性を自分の彼女にしたい!」と。    ♡ 彼のおこなったその後の行動は… 彼女に声をかけることでも、ショールーム足繁く通うことでも、ありませんでした。 では何を…? 一生懸命勉強することと、その会社について深い知識を得ること、この二つだけでした。 その結果…    ♡ 彼は入社試験を見事クリアして、その会社の社員となったのです。 それも、本社に勤務できることとなりました。 そして、あの憧れの女性と、ついに再会することができたのです。 彼女は何と社長秘書でした。 新入社員の立場から見たら、高嶺の花です。 実さんは、彼女にアタックすることも、これまでの想いを伝えることも、しませんでした。 その代わり、ただひたすらに仕事を頑張ったのです。 彼女に認められたいとか、カッコイイところを見せたいとか、そんな想いは一切ありませんでした。 今、自分がやるべきことは、一生懸命仕事を覚えることであると、そう思ったからでした。    ♡ 気がつけば入社から10年。 ひたすら頑張ってきた実さんは、支店長を任命される程になっていました。 本社から支店への異動。 彼女とは今後、仕事上の交流さえ、無くなってしまうかもしれません。 今しかない! そう思った実さんは、思いきって彼女をスキーに誘いました。    ♡ それから更に5年後、二人は本社近くのホテルにて、結婚式・披露宴をおこないました。 社長・副社長も、お祝いに駆けつけてくれました。 「彼女にしたい!」あのショールームでの想いが、就職先を決め、仕事上の出世も獲得し、その時の女性は妻となったのです。 「いつしか、 愛のシュプールを描いていました」 実さんはちょっぴり照れながら、そう語ってくれました。    ♡ 一目惚れした時、その次に起こす行動は実に様々です。 このご時世、良からぬ方向に突っ走ってしまう人も、残念ながら少なくないでしょう。 そんな中、このようなお話を実際に伺うと、恋愛って素敵だな、愛の力って凄いな、そう感じずにはいられません。 たくさんの人に、素敵な出逢いが訪れますように…♡  ※本文中の内容は、事実に基づくフィクションです。続きを読む

結婚相手に求めることとは?

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恋人募集中や婚活中の時には、誰しも「相手への条件」を、ある程度持っているものでしょう。 身長?職業?年収?家庭環境? でも、実際に結婚を決意したのは、その条件をクリアしたから…というわけではないようです。 では、結婚の決め手に繋がった、相手の一番好きなところとは、何だったのでしょうか?  新郎→新婦の好きなところ・明るい・優しい・面白い・無邪気・家庭的・前向き・頑張り屋・理解がある・いつも笑顔・よく気がつく・思いやりがある・しっかりしている   ・   ・新婦→新郎の好きなところ・誠実・優しい・穏やか・おおらか・心が広い・嘘をつかない・思いやりがある・何でも話してくれる・私のことを1番に考えてくれる・友達を大切にしている・両親を大切にしている・私の両親のことも大切にしてくれる   ・   ・   ♡ 新郎新婦から直接お聞きした、「相手の好きなところ」について、多いものを記載してみました。 意外と、平凡です。    ♡ 新郎としては… 仕事から帰った時、明るく優しく笑顔で迎えてくれる。 休みの日には、穏やかにのんびりと過ごさせてくれる。 仕事の疲れや、職場での嫌なことを、癒すことのできる奥様や家庭が、必要であり理想なのでしょう。 また、将来のことを考え、子育てにふさわしい環境づくりや、子どもに対する教育など、しっかりおこなうことができる相手を、本能的に選んでいるのかもしれません。 相手の好きなところについて、「美人」「可愛い」という点を、挙げる人もいますが、それが結婚の決め手になったという人は、あまりいません。    ♡ 新婦としては… いざとなったら、自分や家族を命がけで守ってくれる。 自分と家族のことを一番に考え、大切にしてくれる。 浮気はしない。 遠い将来のことまで考え、末永く幸せに暮らすために、旦那様となる人の人格を、重要視しているようです。 もちろん、生活するためにはお金が必要です。 少ないより多い方が良いと、誰もが思うでしょう。 でも、収入金額は、結婚の1番の決め手には、なっていないようです。 そもそも、正式なお見合いなどの場合を除き、お付き合いの段階では、年収の話などなかなかできないものです。 つまり、「この人と結婚しよう」と思った段階で、相手の年収を知らない人も多いわけです。 収入の多い少ないに関わらず、また、収入金額を知っているいないに関わらず、最終的にはそこではなく、人柄で相手を選んでいることが、多いということが推察されます。    ♡ 男女平等の世の中、女性の社会進出なども増え、男性・女性の区別が、なくなってきているようにも思えます。 しかしながら、やはり結婚相手に求めるものは、新郎は、新婦の女性らしさ、新婦は、新郎の男性らしさ、なのかもしれません。 結婚する・しないに関わらず、また未婚・既婚に関わらず、男性らしさ、女性らしさは、常に磨いておきたいものです。  ※私個人の意見であることを、ご理解ご了承ください。続きを読む

会社は出逢いの場?

出逢い

出逢いって本当に色々。 その中で、昔も今も相変わらず多いのが、職場での出逢い。 共有する時間も長く、仕事ぶりや、人柄などを見て、心惹かれていく… 社内で出逢うって、どんな感じなのでしょう?  《同期入社》 「入社時から気になった」「一目惚れ」という人もいれば、「全く何も感じなかった」「好きになることはないと思った」という人まで色々です。 でもやはり、不安な時、悩みがある時、頼りになるのは同期。 相談したり、相談に乗ったり、また、一緒に遊びに行ったりするうちに、いつしか自然と、お付き合いが始まっている、そんな人が多いようです。 《社員旅行で》 「仕事の時とは、 違う一面を見てドキッとした」「気が利く子だなあ〜と思った」「仕事では厳しくて怖いが、 プライベートでは優しかった」 仕事中にはわからなかったこと、普段とは異なる雰囲気… 仕事から解放された空間だからこそ、ゆとりのある心で、相手を見ることができるようです。 また、大きな会社では、社員旅行で初めて顔を合わせることも。 普段電話では、仕事上のやりとりがあるものの、会ったことはない相手。 「初めて会った気がしなかった」「素敵な人でビックリした」 会うのは初めてでも知った仲、お互い話題に困ることはないため、意気投合しやすいのかもしれません。 《どちらかが指導係》 新しい部署に配属された際、仕事を教えてくれた相手に恋をする。 「すごく優しかった」「丁寧に教えてくれた」「悩みまで聞いてくれた」 人って不安が大きい時には、優しさが心にしみるもの。 恋が生まれるのも、そんな瞬間なのかもしれません。 《先輩や同僚》 「失敗した時、フォローしてくれた」「自分がミスした時、 その責任をかぶってくれた」「残業を手伝ってくれた」 いつも一番近くにいて、信頼関係で結ばれている。 それが恋に発展しても、何ら不思議はありません。 《上司》 「カッコイイ」「仕事ができる」「優しい」「スーツ姿が素敵」 見た目だけでなく、仕事もでき、さらに優しい。 包容力ある大人の魅力に、憧れから恋へと発展することも。 10歳年上、20歳年上などと、年の差婚が多いのも頷けます。    ♡ 相手が会社の人であれば、仕事ぶりも人柄もよくわかります。 ですからお付き合いしても、「こんなはずじゃなかった」ということが、少ないのでしょう。 また、仕事への理解もあり、年収などもある程度わかるため、結婚へも発展しやすいと考えられます。 「社内結婚は絶対イヤ!」という人も多いようですが、良い出逢いがないとお悩みなら、一度社内を見渡して見るのも、婚活の一つになるかもしれません。続きを読む

二度と会いたくない人と結婚?

出逢い

「運命の人は、 出逢ったその瞬間に、 わかるものだ」などと言われることがあります。 しかし、実際にはそのような人は希です。 出逢った時には、印象が悪かった、好みではなかった、嫌いなタイプだった… そんなマイナスイメージから、恋に発展するケースは山ほどあります。 二度と会いたくない… そこまで思った相手と、結婚しちゃった人もいます。  郁男さん(仮名)は、ある有名な運送会社の社員です。 入社してから5年、配車の仕事に携わってきました。 つまり、会社内での勤務でした。 しかし、そろそろ結婚も考える年ごろ。 お相手はいませんでしたが、将来に備えてもっと稼ぎたい、そう思うようになりました。 そして、労働の大変さは承知の上で、内勤よりも給料の良い、ドライバーを志願したのです。 その願いは受け入れられ、郁男さんはドライバーとして、勤務することになりました。    ♡ そして迎えた、記念すべきドライバー・デビューの日。 しかしその日は何と、ゴールデンウイークの真っ最中。 当然のことながら、道は渋滞しています。 これまで幾度か手伝いで、トラックに乗ることはあったため、初日ではありましたが、助手なしの一人での走行です。 通常の渋滞と違い、異常とも言える車の数。 到着のメドも、全く立ちません。 お届け先はある有名デパート。 ゴールデンウイーク中ですから、先方も交通事情は、理解してくれているハズでした。 しかしながら、ようやくたどり着いたのは、予定から5時間も後のこと。 文句を言われることは、当然覚悟していました。    ♡ 「何やってるのっ!」 「今、何時だと思ってるのっ!」 「幾ら何でも遅すぎでしょ!」 いきなり怒鳴られました。 もの凄い剣幕です。 その人は、フロアーマネージャーの女性でした。 「手伝いなさいよね!」 有無を言わせず、バックヤードに連れて行かれ、本来やるべき仕事以上のことを、手伝うはめになってしまいました。    ♡ 仕事を終えた郁男さんは、ぐったりしていました。 ゴールデンウイーク中なんだから、渋滞は分かっていたハズ。延着も了承していたハズ。 それなのに… 何もあんな言い方しなくたって。 帰りも渋滞に巻き込まれながら、考えるのはマイナスなことばかり。 「何でドライバーなんて、 志願しちゃったんだろう」 「よりにもよって、 ゴールデンウイークが初日なんて」 「あのデパートは、 もう絶対に行きたくない」 「あの女性にだけは、 もう二度と会いたくない」    ♡ それから1週間後、配送先はあのデパートでした。 それも、あのフロアの荷物でした。 嫌だ嫌だと思っていると、悲しいかな、現実になってしまうものです。 しかし、仕事なので仕方ありません。 「あの女性がお休みだといいな…」 そんな淡い期待を抱きながら、デパートへ向かいました。 ゴールデンウイークが明け、今日は予定通りに到着できました。 ちょっとホッとはしましたが、前回のことを蒸し返して、きっと怒鳴られるだろうと想像し、気分は相変わらず重いままでした。 とりあえず怒鳴られる前に、謝ろう…そう思いました。    ♡ 休みだったらいいのに…という淡い期待は叶わず、やはり対応したのは、あの女性でした。 そして顔をあわせるなり、「先日はごめんなさい!」そう謝りました。 でも… 謝ったのは郁男さんではなく、何と彼女の方だったのです。    ♡ ゴールデンウイークといえば、デパートにとって繁盛期。 忙しさで大変だったところに、荷物が遅れて届き、イライラが爆発してしまったとのこと。 彼女はあの日以来、そのことをずっと気にしていて、次に会ったら謝ろうと思っていたそうです。 「何だ、 いい人だったんじゃないか」    ♡ 郁男さんと、5歳年上の彼女は、仕事で顔を合わせるごとに、親しくなっていきました。 そして、初めて会ったあの日から、ちょうど2年後、お二人は入籍しました。    ♡ 出逢った瞬間に、何も感じることはなくても、たとえマイナス印象であったとしても、もしかしたら運命の赤い糸は、繋がっているかもしれません。 運命の人、あなたは見逃していませんか?  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。続きを読む

イバラの道も出逢いのため?

出逢い

人生に無駄なものなど、一つもない…そうです。 辛い、苦しい、寂しい、そう思うこともあります。 でもそれは、幸せの序章なのかもしれません。 イバラの道が、こんなにも大きな幸せに、繋がっていた人もいます。  祐樹さん(仮名)は大学を卒業後、就職難の時代にもかかわらず、第1希望の企業に見事合格しました。 いわゆる勝ち組です。 しかし、履歴書の職歴欄には、6社の名前が書かれていました。 8年間で5回もの転職を、繰り返したそうです。 「骨を埋めるつもりで…」という時代でないことは、百も承知しておりますが、いくらなんでも多過ぎる! そう思うのは私だけではないはず。 これからも、転職を繰り返すかもしれないのに、このような人と結婚して、大丈夫なのだろうか? 他人様のことながら、心配になってしまいました。 転職の理由を尋ねると…彼が話してくれたのは、「5社中5社全てが、倒産しました」という衝撃の事実でした。 続けて、「俺って、 疫病神なのかと思いましたよ」と。 このご時世、倒産する会社など山ほどあるし、たまたま運が悪かったのでしょう。 しかし、話を先に進めると、どうやらそうではなさそうです。 今の会社は、入社して3年。 これまでの会社に比べると、とても長く続いています。 ここでふと気付きました。 会社名が、新婦の苗字と同じでした。 「もしかしたら、この会社って?」 「そうです。 彼女の父親が社長なんです。」  祐樹さんはこの会社で彼女と出逢い、職場結婚となりました。 新婦は一人っ子のため、婿入り婚(養子縁組)でした。 ということは、新郎は将来この会社を、背負って立つことになるのでしょう。 それなら尚更、後継となる彼の境遇に、ご両親は、不安を感じるのではないでしょうか? 実は祐樹さんも、それをとても気にしていたそうです。 しかし、立派な方というのは考え方も、一般人とは違うものです。 お父様はこうおっしゃったそうです。 「一つの会社に長くいると、 井の中の蛙になってしまう。  君は、いろいろな会社で、 様々な職業を経験してきた。  つまり、 修行に出したのと同じことだ。  これからは我が社で、 これまでの経験をしっかりと生かして、 頑張って欲しい。  困難を幾度も乗り越えてきた、 祐樹君だったら大丈夫。  娘のことも、 きっと幸せにしてくれると、 信じているよ」と。    ♡ 幾度も転職を繰り返したのちに、新婦のお父様が経営するこの会社に、たどり着いた祐樹さん。 まさに、新婦と出逢うため、新婦と結婚するために、転職を繰り返す運命だったのだと、思わざるを得ません。 自分の人生は、何で上手くいかないのだろう、そう思いつつも、前を向いて一生懸命歩いてきた理由が、やっとわかった瞬間でした。    ♡ 一見、無駄に思えるような道も、必ずその先に何かがあるはず。 たとえ今はままならぬ想いでも、一歩一歩大切に歩んでいけば、いつかその理由に気付く日が、訪れるのかもしれません。 あなたが歩いているその道の先にも、たくさんの幸せが、待ち受けていますように…。  ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。続きを読む

出逢いは、こんなところにもあった!

出逢い

「人生って不公平だーっ!」そんな風に心の中で叫んだりしたこと、あなたにはありませんか? 一生懸命頑張っているのに…こんなに実績を上げているのに…何でこうなるんだ? おかしい、絶対おかしい! 仕事上の悩みは尽きないものです。 でも、会社を辞めようとまで思った人が、ちゃっかり、幸せを手に入れちゃったのです。 あなたがこんな状況になったら、どうするのでしょうか?悟さん(仮名)は、入社10年目。 大学を卒業してから、ずっと同じ会社で頑張ってきました。 自分では、結構イイ線いってるな…と、思っていました。 人事異動の季節を、彼は楽しみに待っていたのです。 そう、次は必ず、昇進できると確信していましたから。 そしてついにその時がやってきました。直属の上司から呼び出しがあったのです。 期待に胸を膨らませ、満面の笑みで会議室に向かいました。 ところが… 上司の口から出たのは、「昇進」の言葉ではなく、「転勤」の辞令でした。 本社勤務の彼が、とある地方の営業所に異動となったのです。肩書きは所長でした。 栄転では? いいえ、彼の言葉を借りると、それは明らかに「左遷」だというのです。 泣きました。 悔しい気持ちを抑えることができず、しばらく会社のトイレから、出ることができませんでした。 会社を辞めることを考えました。 その夜、ふと大学時代の友人を思い出しました。 確かあいつ、実家があの辺りだと言ってたよな。 久しぶりに電話をかけてみました。 友人は東京の企業に就職しましたが、父親の会社を継ぐため、今は実家にいるとのこと。 「こっちに来たら、    真っ先に、会いに来いよ!」 向こうに友達がいる。それがどんなに心強かったか。 悟さんは、安易に辞める道を選ばず、そこで頑張ってみようと、決心することができました。 引越しが済んだ夜、悟さんは友人と一緒に、郷土料理のお店にいました。 地元の良さを知ってもらえれば…そんな想いで誘ってくれたのです。 美味しいお料理に、お酒もどんどん進みます。 「やけ酒」そんな言葉がぴったりでした。 友達に会えた懐かしさと、左遷されたという悔しさ。 笑ってるんだか泣いてるんだか、自分でもわからないほど酔っていました。 「じゃあ、もうそろそろ…」と帰り支度を始めた時、ふと視線を感じて隣の席を見ると、女性と目が合いました。 「かわいい…」 普通は、それで終わりです。 でも、悟さんは、かなり酔っていました。気が大きくなっていたんです。 「あのー」 「今日、東京からこっちに来ました。 お騒がせしてすみませんでした。」 「明後日から、ここにいます。 良かったら、連絡してください!」 できたてほやほやの、新しい名刺。記念すべき1枚目を、その女性に渡し、そのまま店を後にしました。 果たして… 「1週間前、    郷土料理のお店で、    名刺をいただいた者です」 そんなメールが届いたのです。 あの女性でした。まさかと驚きました。全く期待なんてしていませんでした。 あんなに酔っ払っていたし、名刺を渡されたからって、連絡なんてくるはずないと…。 それを機に、時々メールで話をするように、なりました。 それから1ヶ月が過ぎ、こちらでの仕事にも生活にも、馴染んで来た頃、あの郷土料理の店で、彼女と再会し、おつきあいが始まったのです。 そして2年後、二人は結婚しました。    ♡ 彼女は当時を振り返り、こう話してくれました。 隣の席でしたし、話の内容は、聞くつもりはなくとも、全部聞こえていました。 酔っ払って、クダを巻いていたけど、仕事に対する一生懸命さを、ものすごく感じたのです。 こちらで頑張ってくれるといいなぁ、そんな風に思っていました。 そして、あの時、ナンパじゃなかった。ちゃんと、会社の名刺をくれた。 それで、誠実な人なんだろうなあって、思えたんです。 私は彼に、連絡先も名前も教えていないので、私から連絡しなければ、一生会うこともなかったと思います。 だからと言って、付き合いたいとか、そういう想いではなく、ただなんとなく、気になって連絡しちゃったんです。    ♡ 大学時代の友人を思い出したこと、その友人が故郷に帰っていたこと、あの店に連れていってもらったこと、理性を失うほど酔ったこと、名刺を渡したこと、彼女がメールをくれたこと、 そのどれか一つだけがなくても、きっと二人は結ばれなかったでしょう。 そして「左遷」というのは、悟さんの勘違いでした。 1年後に、昇進して再び本社勤務となりました。 つまり、転勤は昇進のための、修行のようなものだったのです。 でも、私には、人生のパートナーと出逢うための、転勤だったとしか思えません。    ♡ ご縁なんて、どこに潜んでいるか、わからないものです。 もしかしたら、あなたが今おかれている状況にも、何かが潜んでいるかも知れません。 ※本文中の内容は、  事実に基づくフィクションです。続きを読む

紙一重

出逢い

人によって物事の捉え方は様々。 そして、同じことを言われたり、同じことをされたりしても、嬉しいと思うか、イヤだと思うか、それは相手によりけり。 一歩間違えたら…と思うような、危険な橋を渡る人も、意外と少なくありません。正昭さん(仮名)は、都心の大きな駅近くにある、大企業のサラリーマン。 毎日、必ず同じ時刻の電車に乗って、通勤しています。真面目?几帳面?確かにそうかもしれません。 しかし、同じ電車に乗る理由は、別のところにありました。 半年ほど前、電車の中で見かけた、一人の女性がきっかけでした。 どちらかといえば、地味なタイプの女性でしたが、何となく気になったのです。 そう、何となく…です。 次の日偶然、同じ時刻の同じ車両に乗り込むと、そこには前日気になった、あの女性の姿もありました。 それからは意図的に、同じ電車に乗るようにしてみると、次の日も、また次の日も、その女性と会うことができました。 憂鬱だった通勤ラッシュの中に、小さな楽しみが生まれたのです。 少し離れた場所から、ただ彼女を眺めているだけでしたが、正昭さんにとっては、それだけで十分幸せでした。 下車駅も同じだったため、一緒に電車を降り、人混みに消えていく後ろ姿を見送るのが、日課となりました。 しかし、人間の欲望というのは、次第に大きくなっていくものです。 彼女と話したい、一緒に食事をしたい、遊びに行きたい…そんな願望が高まっていったのも、自然なことでしょう。 そんな中、正昭さんは一大決心をし、有給休暇を取りました。 そしていつも通りの電車に乗り込み、いつも通り下車しました。 違うのはそこからです。 その日は後ろ姿を見送らず、何と彼女を尾行したのです。 会社を突きとめました。退社時間に待ち伏せをしました。偶然を装って声をかけました。 「あっ、こんばんは。 僕のことわかります?」 「電車でよく一緒になりますね」 「今、お仕事帰りなんですか? 「この近くにお勤めなのですか?」 さらに、言ってしまいました。 「もしよかったら、 このあと食事にでも行きませんか?」と。 彼女は、当然のことながら、ちょっと驚いたような顔をしていました。 ところが何と!そのあとすぐに、「いいですよ」と応えてくれたのです。 そりゃ半年間も、毎日毎日見つめられたら、よほど鈍い人でも気がつきます。 イヤなら車両を変えます。 つまり彼女も、彼のことが、ずっと気になっていたのです。 彼に会うために、毎日同じ電車に乗っていたのです。 それからわずか3ヶ月後、二人はチャペルにて、永遠の愛を誓いました。 正昭さんは、「はっきり言ってストーカーでした。 さらにナンパまでしたんです。」照れくさそうに、しかしキッパリと話してくれました。 二人は結婚後も、同じ時刻の、同じ電車で、仲良く通勤を続けるそうです。   ♡ 警察に駆け込まれなくて良かった。相手も好意を寄せてくれていて、本当に良かった。 ご縁って不思議なものだと、いつも思います。 しかしながら、うまくいったのは、たまたまです。この二人だったからこそです。 くれぐれも、真似などなさいませぬように… また女性の皆さまも、十分お気をつけくださいませ。 ※本文中のエピソードは、事実に基づいたフィクションです。続きを読む

運命の扉

出逢い

出逢いがなくて… そう悩んでいる人は、世の中にいっぱいいます。 でも、本当の悩みは、行動を起こす勇気がないこと…そんな人もいるのではないでしょうか? 限られた生活空間の中に、運命の人がいるとは限りません。いやむしろ、いない場合の方が、多いのではないでしょうか? もしかしたら、あの扉の向こうに、あなたの素敵な人生が、用意されているかもしれません。 あなたには、こんな経験、ありませんか?あなたなら、こんな時、どうしましますか? 瑠美さん(仮名)は、社会人になって10年目。ごく普通のOLでした。 実力が認められ、責任あるポストに起用されてはいましたが、だからと言って、キャリアウーマンを目指している訳ではなく、「一日も早く結婚して、専業主婦になりたい」むしろそう願っていました。 でも、積極的な婚活をするわけでも、合コンに参加するわけでもありません。 いつか白馬に乗った王子様が、迎えに来てくれると、思っているのでしょうか。 「あー、 運命の人はどこにいるんだろう…?」 そんな瑠美さんに、結婚式の招待状が届きました。 「私は結婚しない! ずっと独身で、バリバリ仕事するんだ!」そう言っていた親友からでした。 うっそー!結婚には全く興味ないって言ってたじゃん。結婚したくない人に結婚相手が現れ、結婚したい私には現れない。神様、これって変じゃないですか??? とは言っても、親友の結婚は心から嬉しいものです。 さて当日、結婚披露宴の席は、新郎友人と新婦友人の、混合テーブルで、瑠美さんはちょうど境目、つまり、新郎の友人と隣り合わせの席次でした。 知らない人同士でも、3時間近く隣に座っていれば、自然と話くらいするものです。 お開きになる頃には、すっかり打ち解けていました。そして「このあと飲み直しませんか?」そう声をかけられました。 新郎新婦は、翌日から新婚旅行に出かけるため、二次会はありませんでした。でも、友人たちとは久しぶりの再会。皆んなすぐに帰るとは思えません。 それより何より、新郎新婦の友人とはいえ、彼は初対面の男性です。警戒心もあります。 答えに困っていると、その心の内を察してか、「ここにいるので、 もし気が向いたら来てください…」と、お店の名前と場所を、メモに書いて渡してくれました。 結局友人たちは、それぞれ用事があるからと、実にあっさり帰ってしまいました。 先ほど貰ったメモを見ると、携帯の番号やメルアドの記載はありません。 迷いましたが、連絡もせず帰ってしまうのは悪いな…と思い、そのお店の扉を開きました。 それがまさしく、瑠美さんの『運命の扉』だったのです。 あれから一年。瑠美さんは、彼と出逢った思い出の場所にいました。そう、あの時と同じ結婚式場です。 憧れのウエディングドレス姿で、今度は高砂の席に彼と並んで…。 そして、友人のスピーチで初めて、驚きの事実を知ることとなりました。 友人の結婚式当日の出来事は全て、新郎新婦が作ったシナリオだったのです。 それだけでなく、新郎友人も新婦友人も、皆んながその内容を承知の上で、協力してくれていたというのです。 「もしも私が、 『いい人がいるから会ってみない?』 って言ったとしたら、 瑠美は会ってみようと思った? きっと、何かしら理由をつけて、 会わなかったんじゃないのかな?」 確かにそうだったかもしれない。いや、きっとそうだったと思う…。 「彼も全く同じタイプだった。 似た者同士。 二人は絶対お似合いだと思ったから、 私たちがお膳立てしたの。  瑠美が、 運命の扉を、 自分の手で開けてくれて本当に良かった。  待ってるばかりじゃ、 どんな幸せも掴めない。  これからは二人一緒だから大丈夫だよね。 たくさんの幸せを、自分たちの手で、 しっかり掴んでいってね。  本当に、おめでとう!」    ♡ 披露宴の席で、新郎側と新婦側の友人が、一緒のテーブルだったという経験、ありませんか? もちろん会場の都合や、人数の関係で、どうしてもそうなってしまう場合があります。 でも、あえてそうしている場合も、意外と多かったりするのです。 皆んなにも幸せになって欲しい…席次を決める際に、細やかな配慮をしている新郎新婦を、たくさん見てきました。 独身の男女を一つのテーブルに集める…◯◯さんと、◯◯さんを隣同士にする…などなど。 「友人の結婚式で出逢って結婚した」という人が多いのも、その陰にある新郎新婦の心遣いが、少なからず影響しているのかもしれません。 持つべきものは良き友。瑠美さんの第一歩は、友人たちが後押ししてくれました。 でも、最終的に決断したのは、瑠美さん自身でした。 運命の扉は自分で開くものです。しかし当然のことながら、その扉には、「運命」という張り紙が、貼ってあるわけではありません。 あの扉の向こう側に何があるのか…。それは誰にもわかりません。 それをあなた自身で、確かめに行ってみませんか? ※本文中のエピソードは、  事実に基づいたフィクションです。続きを読む