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救われた花嫁のブーケ

結婚式に贈られる、
手作りのプレゼント。

 

手間とお金をかけ、
心を込めて作成してくれる、
それはとてもありがたいもの。

 

しかしその裏で、
会場スタッフが苦労していることも、
あったりするのです。

 

例えばこんなことが…

 

 

ある新婦は、
高校時代のご友人から、
「ブーケを作ってあげたい」
そう申し出があったそうです。

 

そんな特技があるとは、
知りませんでしたが、
せっかくのお気持ちなので、
作って貰うことにしました。

 

新婦と友人宅の距離は1時間ほど。

 

「受け取りに行くので、
 できたら連絡してね」

 

そう言うと、

 

「生花だから、
 作るの結婚式前日だよ。

 

 前日の夜取りに来るのって、
 大変でしょ?

 

 当日、必ず持っていくから、
 心配しないでね」と。

 

事前にその作品を、
見ることができないのは、
ちょっぴり心配だけど、
信じてお任せすることにしました。

 

   ♡

 

当日、
挙式前の早い時間に、
友人はブーケを持ってきてくれました。

 

真っ白な花とグリーンで作られた、
とても素敵なキャスケードブーケでした。

 

想像以上の出来栄えに、
お願いして良かったと、
新婦は心から嬉しく思いました。

 

   ♡

 

挙式が済み、
披露宴の開始時刻が過ぎました。

 

まだ、新郎新婦のお支度が、
整っていないようです。

 

一応状況を確認するため、
様子を見に行きました。

 

すると…

 

ご入場口から少し離れたところに、
新郎新婦の姿を確認できました。

 

ではもう間もなくだろう…と、
会場に戻ろうとしましたが、
ブーケを持つ新婦の手元で、
介添えさんが何やらごそごそしています。

 

近くまで行き、
どうしたのかと尋ねると…

 

ブーケのお花が、
ポロポロと、
取れているではありませんか。

 

もう開宴時刻は過ぎています。

 

作り直す時間など、
もちろんありません。

 

しかしまさか、
花をポロポロ落としながら歩くわけにも、
ブーケなしというわけにもいきません。

 

テープやワイヤーの予備はないため、
可能なところは、
テープを剥がして巻き直し、
針と糸を使って固定していきます。

 

新婦はその作業の様子を、
心配そうにじっと見つめています。

 

「ごめんなさい。
 もう、これ以上は無理です」

 

介添えさんの言葉を合図に、
新郎新婦、ご入場となりました。

 

   ♡

 

幸運にも、
この時の介添えさんは、
フラワーアレンジメントの、
資格をお持ちでした。

 

だからこそできた、
素晴らしい応急処置でした。

 

もし、
何の知識も技術もない、
介添えさんだったとしたら、
どうなっていたことでしょう。

 

せっかくご友人が贈ってくれた、
心のこもった手作りブーケを、
お色直しの瞬間まで、
ちゃんと使うことができたのも、
この介添えさんのお陰でした。

 

   ♡

 

フラワーアレンジメント、
着付け、
お裁縫など、
自主的に学ばれている介添えさんも、
多くいらっしゃいます。

 

結婚式に携わるからには…と、
万が一に備えているのです。

 

そのような心構えが、
万が一の場合のみならず、
普段のきめ細やかな心配りにも、
繋がっていると言えるでしょう。

 

そしてプロフェッショナルに、
支えられているからこそ、
新郎新婦も、
一生に一度の大切な日を、
安心して過ごすことができるのだと、
改めて感じさせられました。

 

   ♡

 

蛇足にはなりますが…

 

生花のブーケは、
重さに耐えきれなくなってしまう、
可能性があるそうです。

 

キャスケードブーケのように、
高度な技術が必要なブーケは、
特に注意が必要とのこと。

 

プロでない方が手作りされる際には、
くれぐれもお気を付けくださいませ。

結婚相手に求めることとは?

恋人募集中や婚活中の時には、
誰しも「相手への条件」を、
ある程度持っているものでしょう。

 

身長?
職業?
年収?
家庭環境?

 

でも、
実際に結婚を決意したのは、
その条件をクリアしたから…
というわけではないようです。

 

では、
結婚の決め手に繋がった、
相手の一番好きなところとは、
何だったのでしょうか?

 

 

新郎→新婦の好きなところ
・明るい
・優しい
・面白い
・無邪気
・家庭的
・前向き
・頑張り屋
・理解がある
・いつも笑顔
・よく気がつく
・思いやりがある
・しっかりしている
   ・
   ・

新婦→新郎の好きなところ
・誠実
・優しい
・穏やか
・おおらか
・心が広い
・嘘をつかない
・思いやりがある
・何でも話してくれる
・私のことを1番に考えてくれる
・友達を大切にしている
・両親を大切にしている
・私の両親のことも大切にしてくれる
   ・
   ・

   ♡

 

新郎新婦から直接お聞きした、
「相手の好きなところ」について、
多いものを記載してみました。

 

意外と、平凡です。

 

   ♡

 

新郎としては…

 

仕事から帰った時、
明るく優しく笑顔で迎えてくれる。

 

休みの日には、
穏やかにのんびりと過ごさせてくれる。

 

仕事の疲れや、
職場での嫌なことを、
癒すことのできる奥様や家庭が、
必要であり理想なのでしょう。

 

また、将来のことを考え、
子育てにふさわしい環境づくりや、
子どもに対する教育など、
しっかりおこなうことができる相手を、
本能的に選んでいるのかもしれません。

 

相手の好きなところについて、
「美人」「可愛い」という点を、
挙げる人もいますが、
それが結婚の決め手になったという人は、
あまりいません。

 

   ♡

 

新婦としては…

 

いざとなったら、
自分や家族を命がけで守ってくれる。

 

自分と家族のことを一番に考え、
大切にしてくれる。

 

浮気はしない。

 

遠い将来のことまで考え、
末永く幸せに暮らすために、
旦那様となる人の人格を、
重要視しているようです。

 

もちろん、
生活するためにはお金が必要です。

 

少ないより多い方が良いと、
誰もが思うでしょう。

 

でも、収入金額は、
結婚の1番の決め手には、
なっていないようです。

 

そもそも、
正式なお見合いなどの場合を除き、
お付き合いの段階では、
年収の話などなかなかできないものです。

 

つまり、
「この人と結婚しよう」
と思った段階で、
相手の年収を知らない人も多いわけです。

 

収入の多い少ないに関わらず、
また、
収入金額を知っているいないに関わらず、
最終的にはそこではなく、
人柄で相手を選んでいることが、
多いということが推察されます。

 

   ♡

 

男女平等の世の中、
女性の社会進出なども増え、
男性・女性の区別が、
なくなってきているようにも思えます。

 

しかしながら、
やはり結婚相手に求めるものは、
新郎は、新婦の女性らしさ、
新婦は、新郎の男性らしさ、
なのかもしれません。

 

結婚する・しないに関わらず、

また未婚・既婚に関わらず、

男性らしさ、

女性らしさは、

常に磨いておきたいものです。

 

 

※私個人の意見であることを、
ご理解ご了承ください。

披露宴のスライド上映に秘密?

今は、いつでも簡単かつ大量に、
写真撮影ができる時代になりました。

 

しかしながら、
新郎新婦が子どもの頃といえば、
20年以上前?

 

となると、
まだスマホも無く、

カメラもフィルム時代。

 

今ほど頻繁に写真を撮る機会は、
なかったかもしれません。

 

そのためか、

プロフィールビデオなどの制作にあたり、
「写真がない!」
そう悩む方もいらっしゃいます。

 

そして、
こんな秘密の話を、
打ち明けてくれた人もいました。

 

 

ある披露宴で、
スライドの上映がありました。

 

新郎新婦の写真を一枚一枚映し出し、
それに合わせて、
ナレーションを入れるというものです。

 

プロフィール写真は、

ビデオでの上映が主流となっていますが、
ナレーションを入れるとなると、
録音よりもリアルの方が手軽です。

 

スライド上映であれば、

お客様の反応を見ながら、

タイミングの調整ができ、

アドリブを入れることも可能なため、

会場全体の一体感も期待できます。

 

その新郎新婦のケースでは、

お互いの成長過程を逐一比較できるよう、
同じ時代の写真を、
同じ枚数選び、
交互に披露することとなりました。

 

生まれたばかりの新郎

生まれたばかりの新婦

1歳の新郎

1歳の新婦

 

こんな具合です。

 

一人っ子の新郎は写真が多過ぎ、
二人姉妹の新婦は写真が少な過ぎ、
双方のバランスを取るのが、
とても大変だったそうです。

 

それでも打ち合わせの際には

なんとか同じ年代・同じ枚数の写真を、
用意してきてくれました。

 

ナレーション原稿を作るために、
写真を一枚一枚見ながら、

エピソードなどをお聞きしていきます。

 

新郎側のお話が済み、
次は新婦側です。

 

まず1枚目の写真を見ながら、

生まれた時のお話を伺いました。

 

そして、

2枚目に移ったその時でした。

 

新婦の口から、
びっくりするような話が、
飛び出したのです。

 

それは…

 

   ♡

 

「ここから数枚は、
 私の写真ではありません!

 

えっ?

 

「私、写真ないんです」

 

なぜ?

 

「実は私、
 姉とそっくりなんです。

 

 両親にとって姉は初めての子で、
 嬉しかったのと珍しかったのとで、
 写真は物凄くたくさん撮りました。

 

 そして、
 6歳違いで生まれたのが私です。

 

 1枚目、生まれた時の写真は、
 確かに私の写真です。

 

 でも、
 そこから先は、
 同じ顔だから…という理由で、
 私の写真は撮っていないんです」

 

そんなことが…。

 

「だから、
 姉の写真にしちゃいました。

 

 内緒にしてくださいね」

 

内緒は…もちろんです。

 

でも…

それならば、
その時代の写真は無しにして、
ご自身が写っているものを、
ご披露した方が良いのでは…?

 

「いいんです。

 

 姉の写真を使うことで、
 新郎とのバランスもとれるし…。

 

 ほんとソックリなので、
 両親と姉以外の人には、
 絶対にバレないはずです!」

 

   ♡

 

結局、
新郎側の枚数を調整し、
最小限度3枚だけ、
お姉様の写真を使うことになりました。

 

   ♡

 

ご披露宴当日、
新婦がおっしゃっていた通り、
どなたにも気付かれることは、
ありませんでした。

 

もちろん、
ご両親とお姉様はわかったようで、
微妙な表情をなさっていましたが…。

 

   ♡

 

当日の新婦とご家族の様子から見て、
お姉様だけが可愛がられていたとか、
そういう訳ではないようです。

 

むしろ、
愛情たっぷりに育てられたからこそ、
抵抗なくお姉様のお写真を、
使うことができたのでしょう。

 

そもそも、
問題があるご家庭なら、
スライド上映をなさろうとは、
思わないでしょうから…。

 

   ♡

 

お約束通り秘密は守りました。

 

新郎新婦にも喜んでいただき、
お客様にも楽しんでいただけました。

 

でも、
本当にあれで良かったのか?と、
何となくモヤモヤした気持ちになるのは、
はたして私だけでしょうか…。

 

 

※本文中の内容は、

  事実に基づくフィクションです。

会社は出逢いの場?

出逢いって本当に色々。

 

その中で、
昔も今も相変わらず多いのが、
職場での出逢い。

 

共有する時間も長く、
仕事ぶりや、人柄などを見て、
心惹かれていく…

 

社内で出逢うって、
どんな感じなのでしょう?

 

 

《同期入社》

 

「入社時から気になった」

「一目惚れ」

という人もいれば、
「全く何も感じなかった」
「好きになることはないと思った」
という人まで色々です。

 

でもやはり、
不安な時、
悩みがある時、
頼りになるのは同期。

 

相談したり、
相談に乗ったり、
また、
一緒に遊びに行ったりするうちに、
いつしか自然と、
お付き合いが始まっている、
そんな人が多いようです。

 

《社員旅行で》

 

「仕事の時とは、
 違う一面を見てドキッとした」

「気が利く子だなあ〜と思った」

「仕事では厳しくて怖いが、
 プライベートでは優しかった」

 

仕事中にはわからなかったこと、

普段とは異なる雰囲気…

 

仕事から解放された空間だからこそ、
ゆとりのある心で、
相手を見ることができるようです。

 

また、大きな会社では、
社員旅行で初めて顔を合わせることも。

 

普段電話では、
仕事上のやりとりがあるものの、
会ったことはない相手。

 

「初めて会った気がしなかった」
「素敵な人でビックリした」

 

会うのは初めてでも知った仲、
お互い話題に困ることはないため、
意気投合しやすいのかもしれません。

 

《どちらかが指導係》

 

新しい部署に配属された際、
仕事を教えてくれた相手に恋をする。

 

「すごく優しかった」
「丁寧に教えてくれた」
「悩みまで聞いてくれた」

 

人って不安が大きい時には、
優しさが心にしみるもの。

 

恋が生まれるのも、
そんな瞬間なのかもしれません。

 

《先輩や同僚》

 

「失敗した時、フォローしてくれた」
「自分がミスした時、
 その責任をかぶってくれた」
「残業を手伝ってくれた」

 

いつも一番近くにいて、
信頼関係で結ばれている。

 

それが恋に発展しても、
何ら不思議はありません。

 

《上司》

 

「カッコイイ」
「仕事ができる」
「優しい」
「スーツ姿が素敵」

 

見た目だけでなく、
仕事もでき、さらに優しい。

 

包容力ある大人の魅力に、
憧れから恋へと発展することも。

 

10歳年上、20歳年上などと、
年の差婚が多いのも頷けます。

 

   ♡

 

相手が会社の人であれば、

仕事ぶりも人柄もよくわかります。

 

ですからお付き合いしても、
「こんなはずじゃなかった」
ということが、少ないのでしょう。

 

また、
仕事への理解もあり、
年収などもある程度わかるため、
結婚へも発展しやすいと考えられます。

 

「社内結婚は絶対イヤ!」
という人も多いようですが、
良い出逢いがないとお悩みなら、
一度社内を見渡して見るのも、
婚活の一つになるかもしれません。

「忌み言葉」披露宴で、つい…

「忌み言葉」
というものがあります。

 

結婚式・披露宴では、
別れや不吉なことを連想させる言葉は、
使ってはいけないとされています。

 

特にスピーチをする際には、
誰もが気を遣うことと思います。

 

しかし、そうは言っても、
忌み言葉を瞬時に、
他の言葉に置き換えるのは、
よほど慣れていても、
とても難しいものです。

 

ですから、
つい使ってしまう方、
結構いらっしゃるものなのです。

 

そう、
こんな風に…

 

 

ケース1
【スピーチの定番】

 

最後になりますが、
 新郎新婦の末永いお幸せをお祈りし、
 私からの祝辞を、
 終わらせていただきます」

 

スピーチの締めに使われる言葉、
とても多く聞かれます。

 

   ♡

 

ケース2
【その場で急に思いつく】

 

ある新郎新婦は、
居合道をなさっていたことから、
ウエディングケーキ入刀は、
「ナイフ」ではなく、

「真剣」が使われました。

 

その直後の乾杯スピーチで…

 

「ケーキが真っ二つに、
 スパーンと切れてしまうかと、
 ヒヤヒヤしておりましたが、
 切れることなくホッとしました。

 

 ですから、

 お二人のご縁も切れることなく、
 永遠に結ばれていることでしょう」

 

きっと瞬時に思いついたのでしょう。

 

ご本人は上手いことを言ったと、
満足だったかもしれません。

 

でも、
切れることなく」と、
切れる」を打ち消しても、
忌み言葉でなくなる訳ではありません。

 

   ♡

 

ケース3
【余興とスピーチ】

 

余興として、
実演が多いものの一つに、
「空手」があります。

 

その場合、
必ずと言って良いほど、
「瓦割り」がおこなわれます。

 

そもそも、
「割る」ということ自体、
あまり縁起の良いイメージでは、
ありません。

 

しかし、
武道としてのパフォーマンスですから、
マイナスイメージには、

繋がらないのかもしれません。

 

ただし…

「お二人の愛の力が加わったのか、
 見事◯枚も割ることができました」

 

スピーチの中で、
つい言ってしまうのです。

 

風船を使った余興でも…

 

割れてしまってすみません。

 代わりの風船も用意していないので、
 割れたままですが、
 これで終わりにしたいと思います。

 

 本当にすみません」

 

全然謝ってないし…って思われます。

 

余興の方に神経を配っていると、
スピーチの方にまで気が回らない、
そういう人も多いようです。

 

   ♡

 

日常の生活では、
使っても何ら問題ない言葉だけに、
結婚式の場でも、
ついうっかり使ってしまいがちです。

 

結婚式は新郎新婦にとって、
新生活のスタートラインです。

 

別れや不幸をイメージする言葉は、
お二人にはありがたくないもの。

 

自信のない方は、
一度スピーチ原稿を作って、
チェックしてみることを、
おススメいたします。

 

新郎新婦の、
末永いお幸せのために…

 

追記

もし忌み言葉を使ってしまった場合、

そのままスルーしてください。

訂正やお詫びをすると、

かえって強調してしまうことに、

なってしまいますので、

くれぐれもお気をつけください。

 

 

※本文中の内容は、

  事実に基づくフィクションです。

 

披露宴中盤、親族が消えた?

結婚式・披露宴と言えば、
ご親族が一堂に会する場でもあります。

 

日頃あまり交流の機会がないご親族は、

新郎新婦の晴れ姿をご覧になるのも、
久しぶりにお会いできるのも、
とても嬉しいことでしょう。

 

しかし、
お色直しを済ませ再入場した時、
親族一同、
ごっそりいなくなっていたとしたら…

 

 

大阪出身の裕也さん(仮名)は、
東京の大学を経て、
東京の企業に就職されました。

 

新婦は同じ会社の同僚、
つまり、職場結婚です。

 

結婚式は、
会社のある東京でおこなわれました。

 

新婦側のご親族は、
皆、東京近郊にお住まいでしたが、
新郎のご両親・ご親族は、
大阪からお越しになりました。

 

   ♡

 

挙式・披露宴は、
和やかな雰囲気で進行し、
ご出席の皆様も、
お喜びくださっているご様子です。

 

そして、
新郎新婦はお色直しのため中座され、
お色直しのあとは、
お二人が楽しみにしていた、
キャンドルサービスがおこなわれます。

 

   ♡

 

ドライアイスの真っ白い煙に包まれ、
新郎新婦が入場しました。

 

ところが…

 

新郎側のご親族席には、
誰もいません。

 

ご両親が、
ポツンと取り残されたように、
座っているだけだったのです。

 

   ♡

 

ご親族一同様は…

お帰りになりました。

 

   ♡

 

東京・新大阪間は、
新幹線で2時間半程度。

 

ご出席者のことを考え、
挙式・披露宴は、
昼間の時間帯を選びました。

 

遠距離ではありますが、
時間的には、
日帰りでも全く問題ありません。

 

しかし…

 

どうやら、
計算違いだったようなのです。

 

   ♡

 

新郎新婦のご入場直前、
ご親族が引き出物の袋を持って、
続々と会場を後にする姿を見て、
急いで追いかけて尋ねると…

 

新幹線の時間に、
間に合わないというのです。

 

「もう2時間経ったし…」と。

 

つまり、
披露宴は2時間でお開きになると、
思い込んでいたそうなのです。

 

そして、
それに合わせギリギリの時間で、
親族のお一人が全員分のチケットを、
とってしまったのだとか。

 

今から変更もできないし、
人数も多いし、
高齢の方もいらっしゃるし…

 

それで、
帰ることにしたのだそうです。

 

ご親族およそ30名。

 

3テーブルが、
空っぽになってしまいました。

 

そのあと、
ご友人たちがスピーチや歌で、
大いに盛り上げてはくれましたが、
30名分の空席は、
とても寂しく感じました。

 

   ♡

 

ここまで大勢でというのは、
珍しいケースではありますが、
新幹線や飛行機の関係で、
途中でお帰りになる方、
よくお見掛けします。

 

せっかくのおめでたいお席、
たとえ一席でも、
空席になるのは寂しいものです。

 

後のご予定がない限り、
お開きまで、
新郎新婦をお祝いしてあげて欲しい。

 

披露宴のお時間は、
ホテルや結婚式場によって異なります。

 

そして、

スピーチや余興の関係で、
予定よりも、

長引いてしまうこともあります。

 

飛行機や新幹線等のチケットを、

お買い求めの際には、
十分ゆとりを持っていただけたら…
そう願っています。

 

 

※本文中の内容は、

   事実に基づくフィクションです。

花嫁のドレスが破れた理由?

キャンドルサービスの際に、

とても心配になるのが、
新郎新婦の衣装。

 

なぜかといえば、
ゲストも盛り上がっているだけに、
新郎新婦の衣装までは、
気が回らないからです。

 

はしゃぎ過ぎているお席では、
飲み物をこぼさないか?
お皿をひっくり返さないか?
ヒヤヒヤすることも少なくありません。

 

そしてとうとう、

こんなことが、
起こってしまったのです。

 

 

 

あるご披露宴で、
新郎のご友人たちが、
過剰に盛り上がっていました。

 

子どもみたいに、
会場内を走り回っている人もいました。

 

落ち着きがない、
というのでしょうか、
とにかくじっとしていないのです。

 

お酒もかなり入っているようです。

 

こういう人が一番危ない。

 

何をするか、
行動が全く読めないからです。

 

   ♡

 

キャンドルサービスの時には、
益々その動きに拍車がかかりました。

 

新郎新婦の動きに合わせ、
各テーブルで茶茶を入れる。

 

テーブルごとの写真撮影にも、
ちゃっかり入ってしまう。

 

新婦もだんだんと、
ムッとした表情を見せるように、
なっていきました。

 

そしていよいよ、
自分たちのテーブルへの点火。

 

ご友人たちの騒ぎっぷりは、
最高潮に達しました。

 

しかしながら、
何とか無事に、
点火と写真撮影を済ませ、
新郎新婦は次の席へ。

 

と、その時、
大変なことが起こってしまったのです。

 

   ♡

 

写真撮影の際、
新婦の隣にいた男性。

 

撮影が終わったため椅子の位置を直し、
勢いよくその椅子に腰を下ろしました。

 

新婦が歩き始めたのと、
ぴったり同じタイミングでした。

 

新婦がよろめきました。

 

ドレスが、

強い力で引っ張られたのです。

 

引っ張ったのは…

 

椅子でした。

 

椅子の足が、
新婦のドレスの上に、
乗っかっていたのです。

 

まさかドレスの上に椅子を置かれ、
その上に座られたとは知らない新婦。

 

反射的に、
更に強く引っ張ってしまいました。

 

ドレスは、
柔らかなレース素材。

 

強い力がかかれば、
どうなってしまうかは、
言うまでもありません。

 

「ひどーいっ!」

 

新婦は、
悲鳴とも言えるような声をあげました。

 

   ♡

 

介添えさんも、
ドレスさばきには、
十分気を配っていますが、
このタイミングの一致には、
どうすることもできませんでした。

 

そして、
その男性はといえば、
もう友人との話に夢中になっていて、
ドレスを踏んでいることには、
全く気付いていません。

 

介添えさんが声をかけても、
全く聞こえていない様子。

 

キャプテンが椅子を持ち上げ、
やっとドレスは椅子の足から、
解放されました。

 

男性は一瞬、
キョトンとした表情を見せましたが、
またすぐに何事も無かったかのように、
友人たちとの会話に戻っていきました。

 

もちろん新婦の叫びも、
その男性の耳には、
届いていませんでした。

 

   ♡

 

高砂席に座った新婦の後ろでは、
介添えさんが、
針仕事をおこなっていました。

 

花束贈呈シーンまでには、
何とか目立たないようにしてあげたい。

 

大きく破けてしまった部分を、
時間と戦いながら、
必死の思いで縫い合わせてくれました。

 

   ♡

 

何日もかけて選んだ、
お気に入りの素敵なドレスも、
そのままの美しい形で、
ゲストにお披露目できていたのは、
わずか10分程度。

 

そして、よりにもよって

おめでたい結婚披露宴で、

ドレスが破れるなんて…

 

新婦の悔しさは、

容易に想像できます。

 

新郎が話していなければ、
その男性は、
今でもその事実を、
知らないかもしれません。

 

  ♡

 

新郎新婦は、
お客様に喜んでいただけることを、
一番に考えているでしょう。

 

しかしながら出席者の方も、
新郎新婦のことを一番に考えて欲しい。

 

羽目をはずす機会は、
普段いくらでもあるはず。

 

ただの飲み会ではなく
新郎新婦にとっては、
一生に一度の、
結婚披露宴だということを、
どうか忘れないでいただきたい、
そう心から願っています。

 

 

※本文中の内容は、
  事実に基づくフィクションです。

二度と会いたくない人と結婚?

「運命の人は、

 出逢ったその瞬間に、
 わかるものだ」
などと言われることがあります。

 

しかし、
実際にはそのような人は希です。

 

出逢った時には、
印象が悪かった、
好みではなかった、
嫌いなタイプだった…

 

そんなマイナスイメージから、
恋に発展するケースは山ほどあります。

 

二度と会いたくない…

 

そこまで思った相手と、
結婚しちゃった人もいます。

 

 

郁男さん(仮名)は、
ある有名な運送会社の社員です。

 

入社してから5年、
配車の仕事に携わってきました。

 

つまり、
会社内での勤務でした。

 

しかし、
そろそろ結婚も考える年ごろ。

 

お相手はいませんでしたが、
将来に備えてもっと稼ぎたい、
そう思うようになりました。

 

そして、
労働の大変さは承知の上で、
内勤よりも給料の良い、
ドライバーを志願したのです。

 

その願いは受け入れられ、
郁男さんはドライバーとして、

勤務することになりました。

 

   ♡

 

そして迎えた、
記念すべきドライバー・デビューの日。

 

しかしその日は何と、
ゴールデンウイークの真っ最中。

 

当然のことながら、
道は渋滞しています。

 

これまで幾度か手伝いで、
トラックに乗ることはあったため、
初日ではありましたが、
助手なしの一人での走行です。

 

通常の渋滞と違い、
異常とも言える車の数。

 

到着のメドも、
全く立ちません。

 

お届け先はある有名デパート。

 

ゴールデンウイーク中ですから、
先方も交通事情は、
理解してくれているハズでした。

 

しかしながら、
ようやくたどり着いたのは、
予定から5時間も後のこと。

 

文句を言われることは、

当然覚悟していました。

 

   ♡

 

「何やってるのっ!」

 

「今、何時だと思ってるのっ!」

 

「幾ら何でも遅すぎでしょ!」

 

いきなり怒鳴られました。

 

もの凄い剣幕です。

 

その人は、
フロアーマネージャーの女性でした。

 

「手伝いなさいよね!」

 

有無を言わせず、
バックヤードに連れて行かれ、
本来やるべき仕事以上のことを、
手伝うはめになってしまいました。

 

   ♡

 

仕事を終えた郁男さんは、
ぐったりしていました。

 

ゴールデンウイーク中なんだから、
渋滞は分かっていたハズ。

延着も了承していたハズ。

 

それなのに…

 

何もあんな言い方しなくたって。

 

帰りも渋滞に巻き込まれながら、
考えるのはマイナスなことばかり。

 

「何でドライバーなんて、
 志願しちゃったんだろう」

 

「よりにもよって、
 ゴールデンウイークが初日なんて」

 

「あのデパートは、
 もう絶対に行きたくない」

 

「あの女性にだけは、
 もう二度と会いたくない」

 

   ♡

 

それから1週間後、
配送先はあのデパートでした。

 

それも、
あのフロアの荷物でした。

 

嫌だ嫌だと思っていると、
悲しいかな、
現実になってしまうものです。

 

しかし、
仕事なので仕方ありません。

 

「あの女性がお休みだといいな…」

 

そんな淡い期待を抱きながら、
デパートへ向かいました。

 

ゴールデンウイークが明け、
今日は予定通りに到着できました。

 

ちょっとホッとはしましたが、
前回のことを蒸し返して、
きっと怒鳴られるだろうと想像し、
気分は相変わらず重いままでした。

 

とりあえず怒鳴られる前に、
謝ろう…そう思いました。

 

   ♡

 

休みだったらいいのに…
という淡い期待は叶わず、
やはり対応したのは、
あの女性でした。

 

そして顔をあわせるなり、
「先日はごめんなさい!」

そう謝りました。

 

でも…

 

謝ったのは郁男さんではなく、
何と彼女の方だったのです。

 

   ♡

 

ゴールデンウイークといえば、
デパートにとって繁盛期。

 

忙しさで大変だったところに、
荷物が遅れて届き、
イライラが爆発してしまったとのこと。

 

彼女はあの日以来、
そのことをずっと気にしていて、
次に会ったら謝ろうと思っていたそうです。

 

「何だ、
 いい人だったんじゃないか」

 

   ♡

 

郁男さんと、
5歳年上の彼女は、
仕事で顔を合わせるごとに、
親しくなっていきました。

 

そして、
初めて会ったあの日から、
ちょうど2年後、
お二人は入籍しました。

 

   ♡

 

出逢った瞬間に、
何も感じることはなくても、
たとえマイナス印象であったとしても、
もしかしたら運命の赤い糸は、
繋がっているかもしれません。

 

運命の人、
あなたは見逃していませんか?

 

 

※本文中の内容は、

  事実に基づくフィクションです。

披露宴での余興、出席者全員?

社内の誰かが結婚する時には、
披露宴で余興をおこなうのが恒例、
そういう会社も多いものです。

 

でも、
披露宴のたびに、
同じことをするわけにもいかない。

 

今回はどうしよう…?

 

こんな素晴らしい余興を、

思いついた人たちがいました。

 

 

仲間で一緒に何かしてあげたい、

そういう気持ちがありながらも、
学生時代の友人だと、

仕事の関係・住まいの関係で、
なかなか集まることができません。

 

その点、職場の仲間であれば、

毎日一緒に過ごしているため、
集まるのは容易いことです。

 

しかし、
本人に知られず練習するのは、
結構大変だったりもします。

 

それでも、
同僚のためなら…と、
仕事の後に、
遅い時間まで頑張ってくれるのは、
本当にありがたいものです。

 

   ♡

 

典子さん(仮名)は、
音楽関係の会社に勤めるOLさん。

 

音楽関係といっても、
典子さんは事務職のため、
直接音楽に関わることはない部署でした。

 

しかし社内には、
音楽に秀でている人がたくさんいます。

 

ですから披露宴の時には必ず、
歌ったり、
楽器の演奏をしたり、
そういう音楽関係の余興が、
恒例となっていました。

 

今回は、
どのような余興を、
披露してくれるのでしょうか?

 

本人には内緒で、
着々とその準備が進められていました。

 

   ♡

 

当日披露されたのは…

 

ハンドベルの演奏でした。

 

学校で習ったことがある人も、
いるかもしれませんが、
あのイメージとは全く違います。

 

音楽のプロが演奏すると、
ハンドベルでここまでできるのか?
というほど、
それはそれは素晴らしいものでした。

 

ベルの音色も、
結婚披露宴にはぴったりです。

 

新郎新婦も出席者も、
会場全体が感動に包まれました。

 

演奏が終わると、
大きな拍手が起こり、
あちらこちらからアンコールの声が。

 

すると、
タクトを持った指揮者が、
ハンドベル演奏者たちの方ではなく、
ゲストの方を向いて立ちました。

 

タクトを上げると、
会場は「無音」というくらい、
シーンと静かな状態になりました。

 

指揮者の合図で、
演奏が始まりまりました。

 

そして…

 

   ♡

 

♬happy birthday to you
 happy birthday to you
 happy birthday dear 典子さん
 happy birthday to you ♬

 

   ♡

 

ハンドベルの演奏で、
出席者全員による大合唱。

 

そう、
この日は、
典子さんのお誕生日でもあったのです。

 

   ♡

 

新郎新婦がお色直しで中座している間、

同僚たちは、
出席者全員に参加協力をお願いしました。

 

もちろん異議を唱える人など、
一人もいません。

 

そして、
みんな一生懸命に、
何度も練習がおこなわれました。

 

そして、

一人ひとりの想いが一つに集まった、
世界でたったひとつの、
大きな素晴らしいプレゼントとなりました。

 

   ♡

 

二人のために何かをしてあげたい、

披露宴に出席している人なら、

みんな同じ気持ちでいるはず。

 

しかし、

それを形にして伝えることは、

とても難しいものだと思います。

 

もしあなたなら、

新郎新婦へのお祝いの気持ちを、

どのように伝えますか?

 

 

※本文中の内容は、
  事実に基づくフィクションです。

花嫁のドレス、同じ?

披露宴の衣装、
あなたなら、
どのように選びますか?

 

色?
デザイン?
新郎または新婦に選んでもらう?

 

   ♡

 

あるドレスに一目惚れした新婦、

迷うことなく、
そのドレスに決めました。

 

ところが…

 

披露宴当日、
予期せぬことが、
起こってしまったのです。

 

 

その新婦が選んだドレスは、
白地に大きな黄色の花が、
いくつも鮮やかに描かれた、
とても華やかなものでした。

 

若くフレッシュな印象の花嫁には、
とても良くお似合いで、
出席者からも絶賛を浴びていたのです。

 

このドレスを選んで、
本当に良かった。

 

幸せいっぱいの想いで、
ご披露宴は無事お開きとなりました。

 

そして立礼へ。

 

「可愛い〜」という声を、
たくさんかけて貰いながら、
出席者をお見送りをしていました。

 

と、その時です。

 

同じフロアで披露宴をしている新郎新婦が、
近くを通りかかりました。

 

ちょうどお色直しを済ませて、
会場へと向かう途中だったのです。

 

えっ!

 

新婦も出席者も、
一瞬、固まりました。

 

あちらの新婦も、
あっ!
というお顔をなさっていました。

 

そう、
二人の新婦は、
デザインも、
全く同じドレスを、
お召しになっていたのです。

 

   ♡

 

街を歩いていて、
同じ洋服を着ている人に会うと、
ちょっと嫌な気持ちになりませんか?

 

それが、
「花嫁」という状況だったとしたら、
比べ物にならないほど、
大きなショックを受けるハズ。

 

新婦の顔からは、
笑顔が消え、
今にも泣き出しそうな表情に、
なってしまいました。

 

   ♡

 

実はこのドレス、
ブライダルフェアの模擬披露宴で、
モデルさんが着用していたもの。

 

その結婚式場オススメの、
ドレスだったのでしょう。

 

そして二人とも、
ブライダルフェアを見て、
その姿に憧れ選んだものと思われます。

 

   ♡

 

一点ものや、
オーダーメイドでない限り、
他にも同じドレスをお召しになる人は、
いらっしゃって当たり前です。

 

しかしながら、
まさかばったり会うとは、
想像もしていなかったでしょう。

 

でも、
持ち込み衣装ではありませんので、
衣装さんが気づかないハズありません。

 

同じ日
同じフロア
同じ時間帯の、
花嫁同士が会ってしまうことは、
十分予測できたでしょう。

 

この結婚式場の方針はわかりませんが、
なぜ一言忠告してあげなかったのかと、
とても残念でなりません。

 

   ♡

 

きっと、
レアケースだとは思いますが、
無いとは言えません。

 

忠告してくれないなら、
自分で防ぐしかありません。

 

特に、
結婚式場内でレンタルする際には、
同じ時間帯に、
同じドレスの人はいないか、
ご自身で確認しておいた方が、
安心なのではないかと思います。

 

老婆心ながら…。

 

 

※本文中の内容は、

  事実に基づくフィクションです。

  なお、

  式場や衣装さんの方針はそれぞれであり、

  それを否定するものではありませんので、

  誤解なきようお願いいたします。
  また、

  披露宴当日、同じドレスの人と、
  出会っても良いとお考えの方には、
  当てはまりませんのでご了承ください。