プロによる披露宴余興の賛否

結婚披露宴でのスピーチや余興は、

年々、減少傾向にあります。

 

それにより、
余興をプロに依頼しようという人も、
増えているようです。

 

あなたはプロによる余興に、
賛成ですか?

 

 

お祝いの席だからおめでたい演出を…
出席者が楽しんでくれる余興を…
そう考える人は多いはず。

 

しかし出席者の中に、
芸達者な人がいるとは限りません。

 

かといって、
お食事だけのご披露宴では、
間が持たないのでは…?

 

そう悩んだ時に頼りになるのが、
イベント企画会社です。

 

披露宴向きの演出や余興が、
数多く用意されています。

 

例えば
・マジックショー
・歌謡ショー
・獅子舞
・餅つき
・フラッシュモブ…etc

 

出演者はプロですから、
もちろん最高のパフォーマンスを、
おこなってくれるはずです。

 

しかし、
素晴らしいから好評とは、
一概に言えないこともあるようなのです。

 

こんなこともありました。

 

   ♡

 

あるご披露宴では、
出席者によるスピーチも余興も、
程よく入っていました。

 

本来ならばそれだけで十分でした。

 

しかし、このご披露宴では、

和装から洋装へのお色直しに、
長めのお時間が予測されていたのです。

 

新郎新婦はお色直しの間、
出席者が退屈してしまうのではないか?
そう心配していました。

 

そこで思いついたのが…

 

歌謡ショーでした。

 

歌謡ショーと言っても、
有名な歌手を呼ぶほど予算はありません。

 

その結果、
歌手に司会をお願いしよう、
ということになりました。

 

プロの司会者には色々な人がいます。

・司会専門
・アナウンサー
・落語家
・俳優
・声優
・歌手 など

 

ですから、
歌手に司会をお願いし、
お色直しの間には、
歌って貰おうと考えたのです。

 

出席者による余興の中に、

歌は入っていなかったため、
きっと楽しんで貰えると思いました。

 

選ばれた司会者は、

一般的には名前を知られていませんが、
国内外で活躍する歌手でした。

 

新郎新婦の期待通り、
出席者を飽きさせることなく、
司会としても歌手としても、
素晴らしい仕事をしてくれました。

 

ところが…

 

披露宴後に出席者から、
苦情が寄せられました。

 

「司会者にばかり歌わせて、
 俺たちには1曲も歌わせなかった。

 

 司会者は司会をするもので、
 普通、歌なんか歌わないだろう?

 

 なんで俺に歌わせないんだ!」と。

 

   ♡

 

新郎新婦の想いは残念ながら、
一部の出席者には伝わりませんでした。

 

披露宴というものに対する認識に、
大きなズレが生じたのです。

 

新郎新婦には、

自分たちが不在の時に、

出席者に何かをおこなって貰うのは、

失礼だという認識がありました。

 

ですからお色直し中、

出席者に歌って貰うということは、

全く考えていなかったのです。

 

一方この出席者は、

新郎新婦がいるいないに関わらず、

他人に歌わせる時間があるなら、

自分が歌いたかったと思ったのでした。

 

実際、時間の都合などにより、

お色直し中に出席者のスピーチや歌を、

入れざるを得ないケースもあります。

 

しかしそのような場合には、

「新郎新婦のいない間にやらされた」と、

気分を害される方もいらっしゃいます。

 

ですから、

何が良くて、何が悪いのかは、

新郎新婦や出席者次第としか、

言いようがありません。

 

つまり同じことをおこなっても、

とても喜ばれる場合と、

クレームにまで発展する場合など、

真逆の結果になる可能性があるからです。

 

人の心というのは、

本当に色々と難しいものです。

 

新郎新婦に対して、

また出席者に対して、

素敵な時間を過ごして欲しい、

その想いは双方変わらないはずなのに…。

 

   ♡

 

今回は歌について書きましたが、
他の余興については、
また別の機会に書いてみたいと思います。

 

 

※本文中の内容は、

  事実に基づくフィクションです。

  尚、プロによる余興を、
  否定するものでも、
  肯定するものでもありませんので、
  誤解なきようお願いいたします。