「忌み言葉」
というものがあります。
結婚式・披露宴では、
別れや不吉なことを連想させる言葉は、
使ってはいけないとされています。
特にスピーチをする際には、
誰もが気を遣うことと思います。
しかし、そうは言っても、
忌み言葉を瞬時に、
他の言葉に置き換えるのは、
よほど慣れていても、
とても難しいものです。
ですから、
つい使ってしまう方、
結構いらっしゃるものなのです。
そう、
こんな風に…
ケース1
【スピーチの定番】
「最後になりますが、
新郎新婦の末永いお幸せをお祈りし、
私からの祝辞を、
終わらせていただきます」
スピーチの締めに使われる言葉、
とても多く聞かれます。
♡
ケース2
【その場で急に思いつく】
ある新郎新婦は、
居合道をなさっていたことから、
ウエディングケーキ入刀は、
「ナイフ」ではなく、
「真剣」が使われました。
その直後の乾杯スピーチで…
「ケーキが真っ二つに、
スパーンと切れてしまうかと、
ヒヤヒヤしておりましたが、
切れることなくホッとしました。
ですから、
お二人のご縁も切れることなく、
永遠に結ばれていることでしょう」
きっと瞬時に思いついたのでしょう。
ご本人は上手いことを言ったと、
満足だったかもしれません。
でも、
「切れることなく」と、
「切れる」を打ち消しても、
忌み言葉でなくなる訳ではありません。
♡
ケース3
【余興とスピーチ】
余興として、
実演が多いものの一つに、
「空手」があります。
その場合、
必ずと言って良いほど、
「瓦割り」がおこなわれます。
そもそも、
「割る」ということ自体、
あまり縁起の良いイメージでは、
ありません。
しかし、
武道としてのパフォーマンスですから、
マイナスイメージには、
繋がらないのかもしれません。
ただし…
「お二人の愛の力が加わったのか、
見事◯枚も割ることができました」
スピーチの中で、
つい言ってしまうのです。
風船を使った余興でも…
「割れてしまってすみません。
代わりの風船も用意していないので、
割れたままですが、
これで終わりにしたいと思います。
本当にすみません」
全然謝ってないし…って思われます。
余興の方に神経を配っていると、
スピーチの方にまで気が回らない、
そういう人も多いようです。
♡
日常の生活では、
使っても何ら問題ない言葉だけに、
結婚式の場でも、
ついうっかり使ってしまいがちです。
結婚式は新郎新婦にとって、
新生活のスタートラインです。
別れや不幸をイメージする言葉は、
お二人にはありがたくないもの。
自信のない方は、
一度スピーチ原稿を作って、
チェックしてみることを、
おススメいたします。
新郎新婦の、
末永いお幸せのために…
追記
もし忌み言葉を使ってしまった場合、
そのままスルーしてください。
訂正やお詫びをすると、
かえって強調してしまうことに、
なってしまいますので、
くれぐれもお気をつけください。
※本文中の内容は、
事実に基づくフィクションです。