披露宴のスピーチ、
なかなかお願いしにくい…
そう思う人も多いと思います。
しかし、
やっていただくのであれば、
きちんとお願いすべきだと思うのです。
スピーチが得意、
スピーチが大好き、
そんな人ばかりではありません。
そして、
スピーチをするからには、
ある程度の準備が必要でしょう。
その依頼の仕方で、
果たして本当にスピーチは、
していただけるのでしょうか?
「スピーチをしなくて良ければ出席する」
そんな人も多いものです。
お祝いの気持ちがないからではありません。
緊張する、
人前で話すのが苦手、
何を話して良いかわからない、
大方そのような理由でしょう。
また、
喜んでスピーチをしてくださる人でも、
すぐその場で対応できるタイプばかりでなく、
時間をかけて原稿を作りたいという人も、
大勢いらっしゃいます。
特に披露宴では、
使ってはいけない言葉、
「忌み言葉」があるため、
準備をしっかりされる人が、
多いのではないでしょうか。
新郎新婦ご本人たちには、
何事もなく進行しているように思えても、
実は見えないところでは、
お客様と司会者で、
かなり大変な擦り合わせを、
おこなっていることも少なくありません。
1「聞いていない!」
一番多いのは、このケースです。
進行の打ち合わせ時に、
「ご本人にお願いされましたか?」
そうお尋ねすると、
ほとんどの方が、
「はい」とお答えになります。
ですから安心していると、
当日ご本人に確認した際、
「そんな話は聞いていない」
そう言われてしまうことが、
本当に多いのです。
原因はいくつも考えられますが、
招待状の中に、
スピーチ依頼の紙を入れただけ、
という人が多いこと。
封筒の中に入ったまま、
気がつかないこともあります。
どうせ会場案内や、
説明書のようなものなのだろう、
そう思って、
読まない人もいます。
正式な依頼がないと、
「頼まれた」とは、
認識できないのかもしれません。
2「忘れていた」
「ああそういえば、
お願いされていたかも」
何と無責任な…
そう思うこともありますが、
お話を伺うと、
お客様だけに責任があるとは、
言い難いケースもあるのです。
原因は、
1番と同じように、
招待状の中に、
スピーチ依頼の紙を入れただけ、
という場合があります。
招待状が届いてから、
披露宴当日までには、
かなりの日数があります。
その時には承知していても、
まだ先だから…
そう思っているうちに、
忘れてしまうこともあるでしょう。
また、
直接お願いしたとしても、
会社で忙しい時にお願いしてしまった、
飲み会の際に、ノリでお願いした、
そのような場合には、
頼まれたという確かな実感が、
わかなかったのかもしれません。
3「やりたくない」
「依頼はされたけど、
やりたくない」
これはお客様に責任があります。
やりたくない、できない、
それなら、
一日でも早く断っていただければ、
前もって他の人に依頼もできたでしょう。
本当に上司?
本当に仲の良い友だち?と、
疑いたくなるようなお客様も、
中にはいらっしゃるものです。
ただし、
100%お客様が悪いかというと、
そうとも言い切れません。
そのような可能性のある人に、
依頼してしまった新郎新婦にも、
ちょっぴりミスがあったと、
言わざるを得ません。
4「頼んでいなかった」
「頼むのを忘れていた」
という場合もあります。
しかし、
「あえて頼むことはしなかった」
というケースも珍しくありません。
前もってお願いすれば、
断られてしまうかもしれないけれど、
当日の指名であれば、
やらざるを得ないだろう。
自分が直接お願いしたくないので、
当日になれば、
司会者が何とかしてくれるだろう。
そんな風に考えているようです。
♡
頼んでいなくても、
頼まれたことを忘れていても、
スピーチさえしていただければ、
滞りなく進行することはできます。
しかし、
お客様の心の中はどうでしょう。
「礼儀を知らない」
新郎新婦の人格を疑われることも、
無きにしも非ず。
「恥をかかされた」
そうお怒りになる方もいます。
スピーチの中で、
「頼まれていない」
「今初めて聞いた」
という話を長々となさる方もいます。
「だから新郎はダメなんだ…」とか…
「一事が万事、
いつもこんなことばかりで…」とか…
嫌味とも、人格批判とも取れるような、
おおよそ結婚の場にはふさわしくない、
残念なスピーチに発展してしまうことも、
実際にあるのです。
また、
断固として、了承いただけないケースも、
多々あることを忘れないでください。
♡
スピーチ依頼の行き違いから、
その後のお付き合いに、
不具合が生じてしまうことだって、
無いとは言えません。
スピーチを依頼するくらいですから、
お世話になった方や、
特に親しい友人など、
相手は特別な方だと思われます。
これから先も、
良きお付き合いを続けていけるよう、
細やかな心配りが必要です。
♡
大切なのは、
もし自分だったら…
そう考えること。
自分が困ると思うこと、
自分が嫌だと思うことはしない。
こんな風に依頼されたら、
快くスピーチを引き受けてあげたい、
そうご自身が思う方法が、
一番良い依頼の仕方ではないかと、
私は思います。
※本文中の内容は、
私個人の意見であり、
人によって異なる可能性もありますこと、
ご理解・ご了承ください。