突然ですが、
「クラッカー」ってご存知ですか?
食べる「クラッカー」ではありません。
紙でできた円錐のてっぺんに紐がついていて、
それを引っ張ると、
パンッ!という大きな音と共に、
中から紙テープなどが飛び出してくる、
アレです。
あなたは、
披露宴で目にしたことはありますか?
持ち込んだ経験はありませんか?
大切な友人の晴れ舞台、
華やかにお祝いしてあげたい、
そんな気持ち、とても素晴らしいと思います。
でも、
そのお祝いの気持ちが、
大変な事態を招いてしまったんです。
一体何が起こったというのでしょうか?
キャンドルサービスで入場する際に、
新郎新婦登場とともにクラッカーを鳴らす、
そんな演出がとても流行った時期がありました。
実は、昔のクラッカーには、
ほとんど火薬が使われていたんです。
使用すると火薬の匂いが漂ってきた…
そんな記憶をお持ちの方も、
いらっしゃるのではないでしょうか?
キャンドルの炎+火薬=非常に危険!
でも、中に火薬が仕込まれていることまで、
気が回らないのが普通です。
サプライズ演出なので、
コソッと準備していることが多いため、
発見がとても難しく、
注意するにも限界がありました。
「クラッカーは非常に危険ですので、
使用はご遠慮ください…」
そうアナウンスをしても、やっぱり使っちゃう。
万が一のことを考えなくてはならないのですが、
まあ火薬の量もそう多くはないはずですから、
それが原因で何かが起こったということは、
聞いたこともありませんでした。
しかし、ある結婚式場で、
その「万が一」が、
ついに起こってしまったのです。
新郎新婦の入場から間も無くのこと、
突然、天井から大量の水が降ってきました。
そう、クラッカーに、
スプリンクラーが反応してしまったのです。
新郎新婦も、
お客様も、
テーブル上のお料理も…
みんな水浸しです。
まだ披露宴中盤、
この後、キャンドルサービス、余興…
一番のクライマックスとも言える、
ご両親への花束贈呈もあります。
さて、どうしたと思いますか?
後日、
全てのお客様にもう一度集まっていただき、
披露宴を最初からやり直したのです。
新郎新婦を喜ばせたい、
披露宴を盛り上げたい、
そんな思いやりの心が、
こんな結果を招いてしまうとは…
火災が起こらなかったこと、
負傷者が出なかったことが、
せめてもの救いです。
火薬なしのクラッカーも販売されています。
そちらを選べば全く問題ありません。
ご購入の際には、くれぐれもお気をつけください。
念のため…。